その瞳に映るのは 3【ハイキュー】 (ページ18)

今日:117 hit、昨日:460 hit、合計:24,777 hit

117 ページ18

「痒っ〜……！蚊に刺されたわ〜」

「森然虫多いからね、明日は虫除けスプレー持ってくね」

『うわあ、真っ赤になってる』

「で、なんでAは足も腕も出してまっさらなのよ」

雀田が自身の腕を掻くと、清水も眉をひそめ真っ赤になっている腕を見ていった。Aなんて唯一昼間にはTシャツショーパンになり動きだしているが虫刺されの痕ひとつ無く他人事だった

『んー、わたしO型だから虫刺されやすいはずなんだけど』

「それってホントに関係あるんですかね……」

「よし、明日はAの体に蜜塗っとこ！カブトムシでもクワガタでもなんでも止まれ！」

優越感に浸り、ドヤ顔をして言ったAにムカつくと白福が少年の夏休みの様なことを言い出し、アホかと雀田はため息をつく。カブトムシ、クワガタという少年心をくすぐる単語にある男が寄ってきた

「ゆきっぺ達カブトムシ捕まえんの？！俺もやる！！」

「うん、明日Aの体に罠仕掛けておびき寄せるんだ〜」

「面白そうだな！！でっかいの捕まえたい！！」

木兎光太郎だ。虫の話に興味津々で寄ってきて、雀田はめんどくさいの来たよ……と清水、谷地達を引き連れて静かに体育館を出ていった

『木兎さんそれマジで言ってんの…？』

「俺はいつだってマジだっ！」

話を疑わずに、ノリ気な木兎にAは引き気味でこの人怖……と呟いた。そんな話を聞いていた月島は、なんでこの人たちこんなに元気なんだろ……と疲弊しきった顔で通り過ぎようとした

「ヘイ、メガネ君！カブトムシ好き？一緒に捕まえない？」

「いや僕は大丈夫です。」

「えー、なら今日もスパイク練習付き合わない？」

「すみません。遠慮しときます。」

木兎から絡まれ、頭を下げて通り過ぎていった
振られてやんの〜と白福が煽ると、ブーッと口を膨らまして
黒尾を呼んだ

「えー……」

「まだ何も言ってねえよ！」

「スパイク練だろ？まあいいけど」

「よっしゃ、じゃー早速行くぞー！！」

だるそうな顔をしながらも木兎に近づき、練習はしっかりするため、了承をした。相手が見つかり両手をあげ第3体育館に向かおうと出口に向かう

『お疲れ様です、頑張ってくださいね〜』

バイバイと黒尾と木兎に手を振るが、お前何言ってんの？という顔をされる

「Aがいなくてどうすんだよ！強制参加だ！」

『え……嘘でしょ』

そういって黒尾と木兎に両脇を抱えられ連行されるA
白福はいつの間にか逃げ出していて周りにはもう居なかった