黒い犬は私を守りたいようです【シリウス･ブラック】 (ページ14)

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ハリー「マルフォイだ……」

ロン「まずいぞ、ドラゴンまで見られた！！」

『急いで寮に戻るのよ！！』

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「ごきげんよう。」

学生時代、何度こうやって怒られただろう。

箒に乗って1日帰らなかった時も、ほかの先生のカツラを浮遊の術で浮かせた時も、ジェームズやシリウスとイタズラをした時も、いつもこの笑顔だった。

私は無意識に口を引き攣らせた。

マクゴナガル先生は特に私を見てきた。

失礼な！！言い出したのは私じゃないわ！！

前回の学生の時の品行の悪さが今になって弊害を起こすなんて！

横ではドラコがニタニタと笑っていた。

本当に、ルシウスに似ているわ！

意地の汚いところとか。

マクゴナガル先生「5人には処罰を与えます。」

『ぷッ……』

思わず吹き出した。

私たちの寮から200点引かれるのは痛いけれど、

ドラコはまさか自分から引かれるとは思っていなかっただろう。

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「笑うときではありませんよ。ミスアーバスノット。」

『は〜い。』

ハリーを見ていると、ジェームズを思い出す。

シリウスは逃げるのが上手いからよく2人で怒られてたなあ。

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「アーバスノットは残りなさい。あとの4人は寄り道をせずに寮へお戻りなさい。」

ハリー「えっ……大丈夫？」

『心配いらないわ！……ちゃんと戻るのよ？』

ﾊｰﾏｲｵﾆｰ「部屋で待ってるわ」

4人が戻ったのを確認してマクゴナガル先生の方へと向き直った。

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「賢者の石です。あの犬が守っているのは。」

私の中身が成人だと知っている先生は、あの3人を止めることを願って私に答えを言った。

『それを私に言って、何を望んでいるのですか？』

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「あの3人を遠ざけるのです。……あまりにも…危険。」

『まあ私はリリーとジェームズの代わりにハリーを守るつもりですから心配はいりません。』

マクゴナガル先生は安心したような顔をして、その後何か思い出したような顔をした。

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「ハリー･ポッターとジェームズ･ポッターを重ねるのを辞めなさい。あのふたりは別人ですよ。そして、ハーマイオニー･グレンジャーとリリー･エバンズも別人です。」

『私が、2人にあの2人を重ねていると？』

ﾏｸｺﾞﾅｶﾞﾙ「ええ。そうです。」

この先生はなんでもお見通しだ。

本当に、嫌になる