黒い犬は私を守りたいようです【シリウス･ブラック】 (ページ2)

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『リリー！私、変じゃない？』

とうとうやってきたクリスマス、

1年生の頃から個人的なパーティーはしていたけれど、

高学年のパーティーは別だ。

恋人同士が過ごす甘い夜、なんて言われてるし。

リリー｢素敵よ！これならブラックもイチコロね｣

『リリーも素敵。ジェームズには惜しいぐらい。』

二人で胸を高鳴らせながら会場へと向かった。

『…見間違えじゃなかったらいいんだけど、あれかなあ』

リリー｢……きっとそうよ。｣

ある場所に女子の群れが出来ている。

…まあ2人とも、モテそうだし…

私たちが動けずにいると2人が私たちの名前を叫びながら近づいてきた。

は、待って、やめて目立つ！！

ｼﾘｳｽ｢A！！……とても、綺麗だ。｣

『……シリウス、照れないでよ。私まで照れるわ』

リリーとジェームズの方を向けば、お互い真っ赤になっている。

うぶだなあ。

ｼﾘｳｽ｢じゃあ今日は俺にエスコートさせてください。お姫様｣

『ええ。楽しませてね？王子様』

シリウスの手に私の手を重ね、二人で会場へと入っていった。

ｼﾘｳｽ｢ドレス、ほんとに可愛い｣

『シリウスも、すごく似合ってる。』

髪の毛もいつもとは違ってセットしてるし。

『さっき女の子たちに囲まれてた。』

ｼﾘｳｽ｢ああ、相手にしてないさ。ジェームズとお互いのパートナーの服装予想してたんだ。……どんな服でも可愛いって結論になったがな｣

そう言われて顔がどんどん赤くなっていった。

ｼﾘｳｽ｢……暑いな。少し外に出るか？｣

『ええそうね。』

ｼﾘｳｽ｢飲み物持ってくるよ｣

さすがブラック家の嫡男。

言われたら嫌だろうけど、あまりにも紳士的すぎる。

飲み物を飲んで休憩が終わった頃、

今度はダンスに誘われた。

ｼﾘｳｽ｢踊れるだろ？アーバスノットのお嬢様｣

『当たり前よ。あなたこそ最近踊ってないんじゃないの？』

ｼﾘｳｽ｢生憎俺は器用なもので｣

さすがはブラックとアーバスノットと言ったところか、

2人のダンスは優雅で華麗だった。

会場中が2人のダンスを見ていた。

まあ2人はそんな事にも気づかずにお互いに夢中だったが。