私の愛しのパッドフット！！【シリウス・ブラック】 (ページ6)

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『シリウス！お隣座るわ！』

翌日、Aは大広間でシリウスの隣に座った。座っていいのか聞くのではなくあくまで座るという宣言をしていたが。

ｼﾘｳｽ「俺は座っていいなんて言ってない！！」

『あらごめんなさいもう座ってしまったわ！』

その様子を後から来たリリーは訝しげに見ていた。リリーの中でのシリウスはコンパートメントで自分の大切な友人を馬鹿にした最低な男なのだ。

それなのに、気が合うと思っていた友人がそのブラックに惚れているような素振りを見せている。あまりに信じ難いものだった。

リリー「A、あなた……」

『リリー！リリーも隣に座って？』

しかし彼女の笑顔を見ればそんな事も忘れて笑って隣に座ってしまう。それがAの魅力の一つだった。

ｼﾞｪｰﾑｽﾞ「やあシリウス！また隣に彼女を連れているんだね！
……そこにいるのはもしかしてエバンズかい！？おはよう！」

Aは面倒臭いのが来たと思い眉を寄せた。そしてシリウスもジェームズの先程の言葉にイラついていた。

ｼﾘｳｽ「ジェームズ。こいつはただのストーカーだ。」

『酷いわ！お友達でしょう！？』

ｼﾘｳｽ「違うね！お前はストーカーだ！！」

リリーはもしかしてAは恋愛感情を抱いているのでは無くあくまで友情なのではないかと思い出した。そうだ。その通りなのだ。別にAはシリウスと付き合いたいだとかそういうものでは無い。

ただ、このハンサムな美少年を間近で見れる友人になりたいと思っていたのだ。

シリウスもジェームズも勘違いしていたが、本当にAは恋愛感情なんて無い。あるのは友情だけだ。貴族の箱入り娘として育ったAはある意味普通ではない。だからこそ男女関係なく美しいものが好きなのだ。