私の愛しのパッドフット！！【シリウス・ブラック】 (ページ1)

今日:7 hit、昨日:10 hit、合計:3,775 hit

･ページ1

『……かっこいい』

1人の少女が汽車の中で呟いた。彼女の名前はA･アランデル。父はイギリスの由緒正しい伯爵家の次男であり、母親は聖28一族出身の純血の魔女であった。

そして、彼女自身も魔法の使える半純血の魔女だった。
そんな彼女は、生まれて初めて一目惚れをしたのだった。

相手はあの有名なブラック一族の嫡男、シリウス･ブラックであった。きめ細かい漆黒の髪に、全てを見透かすような灰色の瞳。ハンサムな顔に彼女は心を奪われた。

彼女は、彼らのいるコンパートメントに入っていった。そして、彼の手を握って言った。

『ねえ、あなた名前は！？すごく素敵だわ、お友達になって欲しいの！！』

ｼﾘｳｽ「は？……誰だよお前」

最初からグイグイ行くAにシリウス･ブラックは若干、いや結構引いていた。そしてそれを同じコンパートメント内にいたジェームズ･ポッターは笑いながら揶揄った。

ｼﾞｪｰﾑｽﾞ「シリウス！良かったじゃないか！彼女が出来て！」

ｼﾘｳｽ「誰がこんな醜女…手を離せ！」

少し恥ずかしく思ったシリウスはAが掴んでいた手を振り払った。Aは少しショックを受けたような顔をしたが、すぐに元に戻る。ちなみに断じて醜女では無い

『私はA･アランデルよ！あなたの名前はシリウスって言うのね、素敵な名前だわ！！』

Aは彼があのブラック一族の息子だとは思っていなかった。そもそも彼女は半純血だがマグルの世界で育ったため、ブラック一族がどんなものなのかも理解していなかった。

一方シリウスは、彼女の事は知らなかったがどうせブラック一族の自分を利用しようとする女に違いないと思っていた。そのためジェームズが自分の名前を教えたことを酷く恨んでいた。

ｼﾞｪｰﾑｽﾞ「いつまでも突っ立ってないでシリウスの隣に座ればいいじゃないか！」

ｼﾘｳｽ「ジェームズ!!!…おい、お前もそこに座るな!!!ジェームズの隣に行けよ!!」

ジェームズはAに声をかけ、シリウスの隣に座るように促した。Aはその言葉にあからさまに喜んで隣に座った。シリウスは嫌がっていたが。

『ジェームズって言うのね、ありがとう！』

ｼﾞｪｰﾑｽﾞ「あ、僕の事は狙わないでくれよ？もう目当ての子を見つけてるんだ！」

ジェームズは調子に乗ってAに言ったが、彼女から帰ってきたのは引いた顔だった。シリウスも心做しか引いていた。

『ごめんなさいねジェームズ。私貴方には興味もクソもないの』