【文スト】転生したら最推しに依存された件【太宰治】

第十八話　怖すぎる ページ21

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芥川くんの後ろでうようよしているのは、恐らく異能力である『羅生門』だろう。



何か実際見ると少し可愛いと思ってしまった。うん、私攻撃されたんだけどさ。頬から未だに血が出てるよ。








「私は天腥Aだよ。貴方は芥川龍之介くんだよね？」


「…っ！」





何か凄い驚いた顔をされた。私が名前を知っていた事がそんなにびっくりだったんだろうか。



何故か私の顔をまじまじと見てきた芥川くんは、長い沈黙の後ゆっくりと口を開く。






「……貴様が、太宰さんの…」


「…えっ…？」




小さくてあまり聞こえなかったけど、今太宰さんっていう単語が聞こえた気がする。





え、じゃあ私の事知ってるのかな？



うん、それなら普通に仲良くなれるんじゃないだろうか。治くんという共通点があるわけだし。





と呑気に思っていた数秒前の私を呪いたい。









「…何故……何故だっ…！貴様は太宰さんに認められているのか…？何故貴様のような軟弱な奴が…！」





率直に言おう。これは絶対仲良くなれない。




アニメや漫画で見てた敦くんに向けるより凄い憎悪だ。正直ちょっと命の危険を感じるね。




やっぱり芥川くんって太宰さん大好き人間だよね。画面越しに毎回思ってたけど、治くんに認められようとめちゃめちゃ頑張ってその時は太宰さん認めて上げて！とか思ってたよ。


ちょっと懐かしいね。




まあそんな事に浸っている場合ではない。今にも攻撃してきそうだ。て言ってももう攻撃されたんだけどさ。








「…えっと……お、落ち着こう芥川くん！」




何て声を掛ければ良いのか分からずこんな事を言ってしまったけど、これって逆効果じゃないかな。




あ、ほら。さっきより憎悪と殺気が膨れ上がったよ。うん、まずいね。いや本気でまずい。



こんな所で異能力発動できないし、第一キャラを殴るとか傷つけるとか絶対私にはできない。





と思ってたら容赦なく羅生門が襲ってきましたよ。







ただ一言これだけ言わせて。






14歳の芥川くん怖すぎ！！




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