私にだけ雪が降る （SnowMan）

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side 翔太






フラれてから、あまりAを見ないようにしていた




でも無理だった。



だって小さい頃からずっと、Aだけを目で追ってるから。



癖なんだよな、もう 。





目黒と一緒に楽しそうに病院から帰ってきたのも、

出ていったAを阿部ちゃんが追いかけたのも、




全部知ってるけど 、




俺は、フラれてるから。





いくらAから男を剥がそうとしても、

俺に振り向いてくれるわけじゃないのに。




涼太が言ってくれた、Aにとって、俺は大切なんだって。




それは分かってる。



でも俺が求めてるのは、その''大切''じゃない







恋をしてほしいんだよ、俺に。









｢翔太なにしてんの、｣







そんなことを考えていたら、真後ろにAが立っていた







翔 ｢うお、びっくりした｣





｢どしたん、｣





翔 ｢いや別に。｣





｢絶対悩んでるでしょ、その顔。見れば分かるんですけど、？｣







うわ、こいつ。変なとこで幼なじみを出してくる




お前のことで悩んでんだよこっちは。







翔 ｢…はぁ、｣






｢どした？｣






翔 ｢…なんでもねぇって。じゃな、｣








なんでか分からない。



こんなことがしたいんじゃない。





でもなんとなく、Aに素っ気なくしてしまう




お前はどうせ、他の男のものになるんだから。




そう思ったら、Aと話してるのが辛かった







誰かのものになるなら、はやくなれよ。




そしたら諦めがつく




はやく…誰かのものになれって









目頭が熱くなるのが分かったから、



｢翔太…｣と悲しそうにつぶやくAに背を向けて、練習室に戻った









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