私にだけ雪が降る （SnowMan）

17 ページ17

・






side 辰哉







目黒、Aちゃんに追いついたのかな、






追いついていてほしくない





俺の中の悪魔がそう言っている







ていうか、目黒とAちゃんはどういう関係なんだ





どう見ても、Aちゃんは目黒に怯えてたけど







無事に着いたかだけ電話してみようかな、






しつこいかな





いや、そんなこと言ってられない



目黒に取られちゃうから 。









さっき交換した電話番号をそっと押す



ツーーと、無機質な音だけが俺の耳に響く






通話中か、





やりきれない気持ちでいると、突然ブーと動きだす携帯





慌てて画面を見ると ''Aちゃん'' の文字







辰 ｢、はい！｣






｢あ、もしもし！ごめんなさい出れなくて｣







辰 ｢あ、全然大丈夫。家に着けたかなーと思って、｣







｢着きました、！すみません、突然、｣






辰 ｢ううん、…｣






辰 ｢本当は俺が送りたかった、｣







｢…ありがとうございます、｣






いまどんな顔してる、？




電話じゃ見れないのがもどかしい







辰 ｢あのさ、｣






｢はい｣






辰 ｢また会いたいんだけど、いい、？｣






少しの沈黙の後、明るい声が聞こえた






｢もちろんです！｣







辰 ｢また…連絡するね、｣






辰 ｢おやすみ｣






｢おやすみなさい、｣









幸せすぎるんだよな、









・

18→←16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す