小悪魔執事と恋ゲーム【YaotomeHikaru】

LoveGame10 ページ10

Aside






ﾊｧ……。






朝食の時間も車に乗ってる今でさえ沈黙だよ！？






さっきから表情も怖いし…何でこうなるの。






何か触れちゃいけないことでも聞いたっけ私？






A「い、いい天気ね！？」






思わず声が裏返っちゃった…恥ずかしい。






なんだか沈黙になるのは嫌だ。






光「そうですね。」






会話終了…。






何なのよ！






もういいもん…私が頑張っちゃって馬鹿らしい。






光「着きましたよ。」






A「…行ってきます！！」






早く八乙女のことなんて忘れてしまいたい。






なのに、、、。






女「ｷｬｰ！！八乙女様よっ！？」






女「今日もカッコイイ…私を彼女にしてぇ！！」






女「何言ってるのよ！私の八乙女様なんだからっ」






ベタベタと八乙女に触れないで…。






嫌だ…っ。






A「…っ！」






思わず八乙女の腕を強く掴んでた。






変ね…こんなの私らしくない。






まるで誰かに取られてしまうような形で嫌だったなんて。






だって、私の執事でしょ？






光「A…お嬢様。」






A「何をモタモタしてんのよ！さっさと振り払いなさいよね…」






光「すいません。私の不注意でした。」






少し見開いたような顔を一瞬だけした八乙女。






私だって１番驚いてるわよ…。






A「皆さん、いい？これは私の八乙女なの。誰にも渡さないわ！」






私だけが常に特別な存在で居たい。






女「ご、ごめんなさい…」






女「カッコイイからつい、ねっ！？」






女「うんうん！でも取ろうなんて思ってないよ！」






嘘つき。






本当は私から奪いたいくせに。






上辺だけじゃ、都合の良い事言うのよ。






あの時だって…奪ったのは貴方達でしょ？






私の大切な執事…を。






光「では、行きましょうか。」






A「えっ！？どこに〜っ！？」






そのまま八乙女に握られる私の手。






男らしいこの手は大きくてゴツゴツしてるのね。






でも見とれちゃうくらいに綺麗。






光「独占欲が強いんですね。ｸｽｸｽ…」






A「何度でも言えば…っ！」






急に手を握ってきたり、無邪気な笑顔で笑うなんて。






調子が狂うのよ……。

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