小悪魔執事と恋ゲーム【YaotomeHikaru】

LoveGame45 ページ45

八乙女side





光｢ったく…今日はやけに人で溢れてんな。｣





俺はカフェを探していた。





よりによって、何でカフェが二つもあるんだよ…。





きっと、どちらかの店に二人は居るはず。





あっちかな？いや、待てよ……





最近出来たカフェも人気らしいし怪しい。





光｢とりあえず、行ってみっか。｣





あー…めんどくせぇ…。





せっかくのオフがお嬢様のせいで！





今日はゆっくり映画鑑賞でもしようと想ってたのに。





まぁでも、そういう俺も俺か。





彼奴との気になって、ムシャクシャして嫉妬して。




なんか子供みたいだよな…。




彼奴の方が大人みたいなタイプだし、
Aだっていつ振り向くか分からない。




いや。振り向かせる前に奪わなきゃ。




？｢いやっ…！離してよ…っ！｣




男｢いい加減にしろよな！！｣




早くカフェを探さなければいけないのにも関わらず、
面倒臭い光景に遭遇してしまった。




光｢ﾊｧ…面倒臭、｣




男が強引に掴んでいた腕を俺は振り解いた。




光｢嫌がってんだろ。｣




男｢あ？なんだ、お前。関係無いガキは引っ込んでろ。｣




光｢さすがに人に向かってガキは失礼じゃない？｣




男の手首を想いっきり掴んでは捻じる。




すると、男は苦しそうに惨めな顔で喚く。




男｢イタタタタ…！？分かったから離せって…っ。｣




ガキ扱いした愚か者めが、少しは痛い目見るといいよ。




所詮、弱い負け犬なんだから。




？｢ひか…る…ありがとう…っ。｣




光｢は、？｣




助けた相手を見てから俺は後悔した。




莉愛｢怖かった、から…本当にありがとう。｣




震えた身体には青紫色をした沢山のアザ跡が見えた。




光｢その傷どうしたんだよ…｣




莉愛｢ん？あぁ、お風呂で転んじゃったの(笑)｣




何笑ってんだよ。




俺と別れてから、幸せになったんじゃないのか？




光｢馬鹿じゃ無いの。女なんだから身体もっと大切にしろよ。｣




莉愛｢うん…ありがとね。光。｣




名前を呼ばれると何故か、あの日がCome back…してくる。




もう終わったんだ俺等は。




二人とも逢うべきじゃない…。




そんなことは分かってる。




だけど弱々しい君を見てしまうと、ほっとけない。




光｢家は？｣




莉愛｢さっきの彼と同棲してるの…｣




光｢は？ダメだ。とりあえず、来いよ。｣




莉愛｢でも…、｣




これ以上、ボロボロな莉愛見てられるかよ。

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