小悪魔執事と恋ゲーム【YaotomeHikaru】

LoveGame4 ページ4

八乙女side






俺の名前は八乙女光。






煌めいたような名前だけど、人生は黒と白のモノクロだ。






くだらない恋の駆け引きなんかして、、、。






だけど、辞められない。






何でかって？






相手の反応が面白いから、かな。






終えた後に魅せてくる雨粒のような涙。






最低だって自分でも想うくらいに面白い。






光「今回も俺の勝ちかな。」






金持ちの娘。






心を揺らすぐらいチョロいさ。






光「あ、電話だ。」






テーブルに放置してた、スマホが鳴ってる。






相手は、Aだ。






何だ？要件か？






なんて思いながらも、一応出てみる。






光「もしもし。八乙女です。」






いつものモードに切り替えるのにも、随分と慣れたもんだ。






きっと相手も騙されてんだろうな。






俺の偽り(優しさ)に。






A「や、八乙女？今って大丈夫かな？」






電話越しに聞こえてくる焦ってるような緊張した声。






光「平気ですが。何かありましたか？」






A「実はお昼のお弁当を玄関に忘れてきちゃったみたいで…」






ん？






お昼の弁当？






スマホを耳に当てたまま、玄関に移動すると。






光「見事に置いてありますね。」






確かにピンクに包まれた弁当がポツンと置かれてる。






普通、忘れるかよ。






なんて心でツッコミ状態。






A「見事って…！そんな風に使わないよ〜…」






光「忘れた、つまり。私に届ける使命をしたいと？」






A「いや…届けて欲しいなって思っただけで！でも売店で買えるからっ」






ふぅん。






これは素直じゃないね。






全く手のかかる小娘だこと。






しゃーない。






光「届けて差し上げます。少しの間お待ちください。」






A「うぇっ！？届けなくてい……」






この光が届けてやりますよ。






まぁー執事としてAのとこに居る限り。






光「興味も湧いてくるし。」






ゲームに負けた後。






どんな顔で俺に縋り付いてくるのかってね。






考えただけで笑えるじゃん。






それまでの辛抱ってことで、執事頑張るぜ。






成績にも関わってくるのは本当だし。






光「さぁーて。行きますか。」






朝も行った学園に。

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