小悪魔執事と恋ゲーム【YaotomeHikaru】

LoveGame24 ページ24

Aside






どうしよう…どうしよう…？






こんな時、何をしたらいいんだろう…。






電話番号聞いてないから、連絡取れないし…。






このままお別れするなんて、それだけは絶対に嫌！！






A「車出して！早くお願いっ」






執事「それは構いませんが、学校の方はどうなされるつもりですか？」






A「休むに決まってるでしょっ！」






執事「分かりました。では、連絡を入れときます。」






この時、私には探すことでしか余裕が無かった。






早く八乙女に逢いたくて、逢いたくて。






仕方なかった。






A「八乙女…八乙女…」






心当たりのある場所は、全て執事に行かせたし…。






他に八乙女が行きそうなところ……。






A「今すぐ私の言う目的地まで向かってちょうだいっ」






もしかすると、あの場所なら居るかもしれない。






お願い、、、。






もう一度、八乙女に逢わせて…っ。






車から降りて、急いでお店に入る。






A「八乙女…八乙女…八乙…め！？」






それらしき後ろ姿が目に入った。






奥のテーブルに、独りでコーヒーを飲む男性。






間違いない…。






あれは絶対に八乙女だわ！






A「八乙女…？」






恐る恐る、八乙女の方に近づいてみる。






どうしよう…探したなんて言ったら怒るかしら？






ううん、学校休みにした方が怒られるかも…。






光「え、な…！何でここに…」






私に気づいた八乙女は、驚いたような表情だった。






そりゃあ、そうよね。






まさか探されるとは想わないか。






A「たっ…たまたまよ！私が来て悪いの？！」






光「たまたま…なの？」






A「そ、そうよっ！！」






どうして、そんな悲しい表情するの…？






自ら出て行ったのは八乙女なのに…。






光「…そろそろ俺行かなきゃだから。じゃ…」






これでもかっていうくらいの強さで、腕を掴んだ。






光「なに。」






A「このまま消えるんでしょ？そんなの私は許可してない。」






光「でもルールだから。俺の勝ちってことは俺は勝手に出来るよね。」






A「ねぇ…恋のゲームやってて何が楽しいわけ？」






光「…、」






私には、ただ昔の恨みを晴らしてるだけにしか想えないよ…。

LoveGame25→←LoveGame23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す