小悪魔執事と恋ゲーム【YaotomeHikaru】

LoveGame1 ページ1

Aside






ん……。






もう朝？






外から聞こえる賑やかな小鳥の声に目が覚めた。






なんて、いつものように目をゆっくりと開かせてみたら。






A「あ、貴方…誰っ！？」






綺麗な顔をした美少年が私をじーっと見つめてる。






え…なに？






もしかして夢から覚めてない？






光「俺は新しくAお嬢様の執事になる八乙女です。」






何も動じない顔して自己紹介…。






新しく務める執事…？






待って、待って！！






確かに納得はしたけど…。






A「いくら…執事でも！私の部屋に入るなんて…っ」






マナーがなってない！






光「あ、ダメでした？」






普通は…ダメに決まってるでしょ！






何でそんな冷静に言うの…。






もう意味分かんないわ…。






A「お陰で朝の目覚めが台無しよ…」






光「失礼しました。ですが、Aお嬢様を起こしても全く目覚めなかったので。」






A「起こしてなんて誰も言ってないもんっ」






いつも小鳥の声で目覚めてるのがお決まり。






光「では、明日から俺が起こしに参ります。」






A「何を考えてるのよっ！！」






どうしたらそんな風になっちゃうの〜…。






いくら美少年だといえ、納得行きません。






光「言ったじゃないですか。今日から執事だと。」






A「執事だったら尚更、私の意見を聞きなさいよ…」






光「いえ。お嬢様を起こすのも一つの大事な執事としての役目です。」






もぅ…いい。






この人に何を言っても通じない。






光「それと。」






A「なに？」






まだ要件かしら？






光「俺と恋のゲームを始めない？」






え？






恋の…ゲーム？






A「なにそれ…」






光「恋に落ちた方が負けってこと。つまり好きになったらダメ。」






恋に落ちたら負け？






A「いいよ！別に貴方を好きになるなんてありえないもん。」






光「では、恋のゲームスタートです。」






そう。






この時までは恋に落ちない。






誰もがそう想っていたのに。






まさか私が八乙女を好きになるなんて…。

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