仲良し家族*6 (ページ12)

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翔Side

「雅紀？おいで…。」

雅紀の視界の真っ正面に入るよう、ベッドの上に飛び乗って刺激を与えないように呼びかける。

勿論、腕を広げて…

雅:「…………っ…、」

すると、ポロポロと涙をこぼし出した雅紀。

「ま、雅紀？泣くなよ…雅紀？まーさきっ？」

和:「あ、翔兄…。大丈夫。
俺らのことは拒絶してないから。
抱きしめてあげても平気だよ？
雅紀ね、さっきからちょっとね…急に泣きだしちゃうことがあって。
潤から連絡が翔兄にいった時は一切泣かなかったんだ。だから余計心配だった…。」

和に言われて、
今回の事の重大さにますます気づく。

いつも泣き虫な雅紀が泣かなかった。
いつも笑顔な雅紀が笑顔を見せなかった。
いつも俺が帰って来ると”おかえり”って言ってくれるのに言われなかった。

いつも、
してくれることが当たり前のように感じていた。

だけど……

それが崩れた今。
俺は何をしてやれる？

潤:「病院行くぞ…。翔兄、まだ雅紀に触れてないの…？雅紀、待ってたんだから。何日間も。ほら、抱っこしてあげて？」

「でも…。俺、、、」

何日間も家を空けて、父親として何もしてやれなくて。
雅紀が苦しんでるのを知っているつもりでいて、実際は何も知らなくて。

そんな俺が、今、
雅紀のそばに居る資格なんてある…？