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＊
パトロール中、燈矢とAは行動を共にしない。
事務所のトップをバラけさせることで、ひとつでも多くの事件や事故を解決するためだ。
ルートは予め決めてあり、それに従って街を見回る。気の向くままに歩いた結果、事務所を出て僅か数分で再開する事態が多発したからだ。
さすが双子クオリティとサイドキックたちは笑うしかなかった。
また、片方が厄介なヴィランとの戦闘になった場合、もう片方に位置情報が行くようになっている。
燈矢とAが長く個性を使えないことは事務所だけの企業秘密。万が一外部に漏れでもしたら、その穴を狙った犯罪者がチャンスとばかりに押しかけてくることは明らかだった。
「俺らのことはいンだよ、問題児共。残り期間は3日だっけ」
「も……はい、そうです」
頷いた緑谷に、Aは左手を顎にあてて「んー」と目を瞑った。
今日を入れて3日なら、トレーニングルームで稽古をつけてやってもいいかもしれない。
バカをやってたらい回しにされてきた学生たちなので、あまり外に出すのは良くないだろう。下手すればAと燈矢まで罰せられるし。
方針を固めたAはサイドキックにジムの準備を指示して、焦凍たちに荷物を持って着いてくるよう告げた。
・
事務所内部に設置されたトレーニングルームは耐熱にも耐寒にも優れている。
間違いなく、建設時にいちばんお金がかかった部屋だ。
Aは焦凍には個性を、緑谷には体術を教えている。
最初は緑谷にも個性訓練をつけようと考えていたが、前指導者(グラントリノ)のところでコツを掴んだと言うので、余計な口出しはしないことに決めた。さすがのAも、電子レンジはちょっとよく分からない。
数えることをやめた何度目かの背負い投げ。
緑谷が危なっかしげに受け身をとったそのとき、ドタドタと足音が聞こえ、バンと叩きつけるような轟音が響いた。肩で息をする学生2人に比べて、燃えるような赤髪のAは汗のひとつもかいていない。
「Aさん！」
勢い良く開いたジムの扉に、Aたちの視線が集まる。
訓練中だったことを気にもせず、サイドキックは手短に要件を伝えた。
「市街地地区Bにて燈矢さんが戦闘中！応援要請です！」
「詳細」
「燈矢さんが」の時点で足早に扉に向かい始めたAはサイドキックに状況を尋ねながら、目を白黒とさせる焦凍たちに「着いてこれンなら来い」と手招きした。
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緑猫(プロフ) - さぶろうたこさん» コメントありがとうございます！またまた褒め上手な方がいらっしゃいましたね、、とっても嬉しいです！今読み返すと目を背けたくなるような文章が多くあるので、今後の糧にしていきます笑 (2022年3月16日 23時) (
レス) id: dd1c3e784a (このIDを非表示/違反報告)
さぶろうたこ(プロフ) - ハートを付けに来たら、気づいたら一気読みして読み終わってました。。ほんとにこの2人の関係性スッッキです！文も綺麗で…最後の方とかあぁ終わっちゃう〜って思いながら読んでました笑ほんと好きです！ありがとうございます🙇♂️ (2022年3月15日 21時) (レス) @page50 id: a822d640f3 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 作さん» コメントありがとうございます！書いちゃいました…照 こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！ (2021年10月12日 18時) (レス) id: dd1c3e784a (このIDを非表示/違反報告)
作 - え………え？！？！そのネタ来ちゃいます？！女体化とか…好き……書いてくれてありがとうございます！！！！！ (2021年10月11日 22時) (レス) id: e1fc2cd2b3 (このIDを非表示/違反報告)
緑猫(プロフ) - 朝陽さん» 返信遅れてすみません！コメントありがとうございます！嬉しいお言葉です…完っ全に癖(へき)丸出しなので、朝陽さんとは良く語れそうです…笑 思いついたら書いていきますので、ゆっくりお待ちいただければと思います！ (2021年10月6日 22時) (レス) @page34 id: dd1c3e784a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑猫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?
作成日時：2021年9月22日 0時
