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No.322 ページ15

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「そうです!ボクはこのライガ軍団に、ナカムラシオンで受けて立とうと思うのです!」

た____他力本願!

「ダメダメダメー!絶対ダメーっ!」と和葉のデカい声が響き渡る。「うるさ…」と今まで静かだったけいとくんが耳を塞いだ。……そうだ、けいとくん!

「いいの!?けいとくん!しずくちゃんが危ないことになってるのに!」と、私はけいとくんに助けを求めるが、彼はケッ!と虫でも見るような顔で「僕なんかよりナカムラシオンの方が役に立つでしょ」と悪態をつくばかりだ。

「しずくちゃんっ、しーくんなんか連れてったらライガくん死んじゃうよ!」と必死で食い止める和葉だが、そこ!?

「いや、いくらなんでもしーくんを巻き込んだらもっとややこしくなっちゃうよ!」と付け足す私。

「そうだぞ、ただでさえアレなのに、中村が更に問題を起こしたら今度こそ晩餐会は廃部だ……ッ」

そうちゃんは頭を抱える。なんだかんだ、彼は誰よりも深い愛情を晩餐会に向けてくれている。

「えーっ、でもボクは男の子を相手にできるほど強くないのです…」

急にしょぼんと元気を失くすしずくちゃん。

「…なんで相手にすることばかり考えてるの」と、葵が遠くから口を挟んだ。

「受けて立とうとするからいけないんじゃない。果たし状、無視すれば?」

「それはできません!」

しずくちゃんはキッパリ答えた。

「しーくん先輩にお願いして今度こそ彼らに、二度とボクの友達に近づかないって誓わせるんです。もし、今日ボクが行かなかったら、また友達に嫌がらせをするかもしれない。そうならないためにも、コテンパンに、メッチョンメッチョンにやっつけてやるんです!」

だからってしーくんを使わないで欲しい…。
「それって依頼?」と聞く私に「はい!」と、元気よく首を縦に振るしずくちゃん。私は気が遠くなるような感覚に目眩がした。

「この前も言ったけど、晩餐会への依頼はまず私を通して貰わなきゃ…。あと、しーくんの役割は学校警察であって、喧嘩の代行屋じゃないんだよ!」

「真逆のことされちゃ困るよ!」と嘆く私に、しずくちゃんは一言、「ボクの依頼を受けるかどうかは、しーくんセンパイ次第です!」と答えた。

「誰もあなたの所有物じゃないでしょ〜、恵林センパイ。」

「ま、まあそれはそうだけど…」




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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - そちゃさん» 今回は出すつもりのなかった波瀬兄弟まで首突っ込んできたので畑中と絢瀬妹の性格について色濃くピックアップされた回になりました。感想いつもありがとうございます。励みになります。 (8月5日 4時) (レス) @page49 id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
そちゃ - まさかのしーちゃん回でこれでやっとみんな救われたのかなって...。しずくと修也くんの関係、歪んでて最高です。次回の修学旅行編楽しみにしてます! (8月5日 4時) (レス) @page49 id: 970cecf5ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えりんぎ※息を吸う | 作成日時:2023年8月2日 23時

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