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No.309 ページ45

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_____夏祭り前日。

桐ヶ谷が眠たくなってうとうとしていると、何者かが単身で病室に入ってきた。サッと目を閉じて寝たフリをする桐ヶ谷。

「桐ヶ谷…」と、やってきたのは氏橋だった。

「どうか、どうか明日の夏祭り、宮野への告白が上手くいきますように!」

パンパンと二度手を叩いて深くお辞儀をし、「またな」と帰っていく氏橋。

残された桐ヶ谷はそれだけ?と、疑問の数々に頭を悩ませた______





「バッカみたい!」と桐ヶ谷の話を聞いて、美江がツンと鼻を高くする。「言うな、もう何も言うな…」と氏橋は耳を塞いで病室の角で蹲っている。

「えー!そうちゃんってば可愛い!そんなことしちゃうんだっ」とニヤニヤする和葉。

「言っとくけど、昨日の君も同じだからね」

「えっ!!」

ピシリと固まる和葉。思い当たる節を探してもんもんと考えてみれば、「あーっ!!」と突然叫び声を上げた。






_______夏祭り当日の、昼。

桐ヶ谷が天井のシミの数を数えていると、またまた何者かが単身で病室に入ってきた。サッと目を閉じて寝たフリをする桐ヶ谷。

「師匠…」と、やってきたのは和葉だった。

「どうか、どうか今夜の夏祭り、最高に胸キュンなラブハプニングが起こりますようにっ!」

パンパンと二度手を叩いて深くお辞儀をし、「行ってきます」と和葉は有志に燃えて病室を後にした。


残された桐ヶ谷は、デジャブの渦にハマって抜け出せなくなっていた_______





「和葉ちゃんらしいね」と、一連の話を聞き終えて里奈が微笑む。そして桐ヶ谷が「まったく…」とため息をつく。

「揃いも揃って、ここは恋愛成就の神社じゃないんだよ」

苦言を呈した桐ヶ谷に、「言わないで、もう何も言わないで……」と和葉は耳を塞いで氏橋の横で蹲った。


「あと俺は白雪姫ではない」

「グハッ!流れ弾だと…!」



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知ること、それは孤独。→←No.308



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そちゃ(プロフ) - おい氏橋!ついにやりやがったな...と、友達目線で読んでました。今回のお話はキャラのらしさ全開で読んでて楽しかったです。アインくん不穏でしたが彼ならきっと乗り越えられると願ってます....続き楽しみにしてます。 (2023年3月22日 21時) (レス) @page46 id: 970cecf5ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えりんぎ※息を吸う | 作成日時:2023年3月15日 23時

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