No.20 ページ25
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それからというもの、2、3年生は対面式の打ち合わせに引っ張りだこで、午前中もほとんど授業はなかった。
特にそうちゃんと美江は生徒会の所属だから、今回の対面式も運営の仕事で大忙しになる。
何時間も色んな部活や委員会を回って最終チェックをしていた。
私も体育館でリハーサルしたり吹部で集まったりして合奏の練習をしたけど、さすがしーくんのお兄さん。
あの人に教えて貰ってからというもの、楽譜を見なくてもなんとなく吹けるようになっていた。
2年生のフルート3人娘もちょっとびっくりしている。
それもそのはず、つい数日前までは私、なんにも吹けなかったのだから。
そしてお昼ご飯の時間がやってきた。
3年D組の教室で、みんなは給食を食べながら先生の話を聞いている。
｢部活の発表の順番はこれね｣と黒板に大きな紙を貼って説明する先生に、こくこくと頷く生徒たち。
その一番下の項目に晩餐会と小さく書かれている。
大丈夫。劇の方も結構練習したしきっと上手くいく。
今日これで、晩餐会の存在を学校全体に知られることになるのだ。
一年前なんか、そんなこと考えもしなかった。
給食を片付けて、私たちは廊下に出て部活順に並んだ。
発表する順だから、吹奏楽部と晩餐会を併せ持つ私は後ろの方。
美江は生徒会の仕事があるから、そうちゃんと一緒に一足先に体育館に向かった。
アインや里奈は運動部の方に行ったから、この辺りにいるのは私と葵としーくんと和葉だ。
ずっと向こうには他クラスの列の最後尾が見える。
こうやって廊下に出て並んでみると、この大きな集団の中で自分の存在がどれだけ小さいのかがよくわかった。
「小道具は？」
ちょんちょん、と私の肩が突かれた。
振り向けばそこには葵がいて、何やら落ち着かない様子でいる。
あっそういえば、小道具を理科室に忘れてきた！
「私、行ってくる！」
「一人で持てる？」
「俺も行くよ」
私と葵は同時に振り返った。
後ろでしーくんが列から抜ける。
「行こう、恵林」
「う、うん！」
しーくんは私の腕を引いて列の先頭にいた先生に小道具の話をする。
先生が頷いたのを確認してしーくんは私に微笑みかけた。
生徒の群れを掻き分けて、階段を駆け下りる。
誰がいないとか、もっと前だとか、どのクラスも混沌としていて騒がしかったが、一階の渡り廊下を隔てた辺りから何の声も聞こえなくなった。
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぬーん@低浮上さん» ええありがとうございます...！！絢瀬ツインズまじで尊いんですよ...ぜひ追っかけていただいて...()ふふふふふふ......() (2021年5月13日 21時) (
レス) id: d9493e2ae9 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーん@低浮上(プロフ) - 2期…っ、2期が……！！(言葉を詰まらせる)(毎度コメントすみません)ハマった沼が深すぎて抜けられないです…！！絢瀬ツインズ尊い……好きがたくさん…。不穏な感じで終わったのでちょっと心配ですが、大丈夫だと信じて次巻もゆったり待ってます！ (2021年5月1日 15時) (レス) id: fa75c01212 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ※息を吸う(プロフ) - そちゃさん» きゃっ！！ありがとうございます！ぜひぜひみんなの成長を見守っててくださいね！！ (2021年4月19日 2時) (レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
そちゃ(プロフ) - 待望の2期ありがとうございます！！！1期読み終わったのが3月で...ずっと待ってました。 絢瀬兄弟最高です....。けいとくんの気持ちめちゃくちゃわかりすぎます。部活になった晩餐会の展開とても楽しみです。2巻待ってます！！！ありがとうございました。 (2021年4月19日 1時) (レス) id: bf330b1b47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2021年4月19日 0時
