No.168 ページ6
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何がともあれ、これで走順が決まった。
私→葵→美江→そうちゃん→
和葉→里奈→しーくん→アイン
である。
ちなみに、結局ムカデの列は
やはり体力と運動神経を見てアインを先頭に置き
そのあとは男女の順になるように背の順で
振り分けた。
前
アイン
里奈
そうちゃん
私
葵
美江
しーくん
和葉
後
の順である。
里奈も、ムカデではアインの後ろということで彼の肩を掴めることに満足したようだったのでなによりだ。
逆に和葉の顔が曇ったが、仕方ないよね。
「それじゃあ、試しにリレーをやってみるぞ」
そうちゃんはそう言って
先生から貰ってきた赤いバトンを私に渡した。
「各自、20ｍくらいの間隔を空けて
スタンバイしろ。バトンパスの練習だ。」
みんなが校庭の端から端まで、一列に並ぶ。
私がバトンパスをするのは葵。
だるそうに腰に手を当てて、こちらに顔を向けている彼が見える。
うわあ。すごく面倒くさそうだなあ。
あれじゃあ本番勝てないよ。
葵には、頑張ってもらわなければいけない。
「行くよー！」
私は全員が準備万端になったのを確認して
バトンを握った手を上にかざした。
「おー」だの「おっけー」だの聞こえてくる。
私は軽く走り出した。
練習するのはバトンパスだから、
そんな本気で走らなくても大丈夫。
けれど、20ｍというのはあっという間で
すでに葵が目前に迫ってきていた。
彼が私のいる位置を確認して、ゆっくり振り返りながら走り出す。
後ろに伸ばされた彼の手のひらに
私はそっとバトンを押し当てた。
葵はサッとそれを受け取ると
なんだかんだ言って速いスピードで駆け出し、美江の元へと一気に走り抜けた。
そして、美江へバトンが引き継がれ、
さらにそうちゃんへ差し掛かったその時だった。
「宮野ッ！俺にバトンを託____________ぐガｯ！」
走り出したそうちゃんが勢いよくコケたのだ。
美江は呆れたようにそうちゃんの死体に向かって「ダサいわよ氏橋」と蔑むと、
奥で、これから走るアインやしーくん、和葉が
ゲラゲラと笑った。
「す、すまん」と、そうちゃんは起き上がって
美江からバトンを受け取ると、フラつきながら
よれよれと走り出す。
「三城…ッ！あとはお前に…まか、せた……ッ」
そして和葉へバトンを託し、再度力尽きたように地面にぶっ倒れた。
役目を果たしたRPGの主人公のライバルみたいだ。
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぴえんさん» あはばばばありがとうございますありがとうありがとう……嬉しいですこれからどんどん成長していくのでぜひ次回作も読んでくださるとはっぴーです！！() (2020年11月4日 20時) (
レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 一次小説って初めてみたんですけど語彙力すごいしやばいです！！尊敬します (2020年11月4日 19時) (レス) id: 0149edd4b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2019年9月12日 16時
