No.197 ページ40
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「鈴原のチーム、決勝進出だってよ」
「相手は陸上部だろ？ほら、桐ヶ谷に挑戦状
出てたやつ」
そんな声が遠くから聞こえていた。
次の競技は、私たちにとって最も重要な要。
リレーである。
クラスで1番を出したあと、
他クラスとの決勝となる。
私たちは、D組の中で1番に上りつめた。
「はっ！またお前らか！」
A組には、案の定陸上部員の列が。
先程の因縁を、果たすことはできるのだろうか。
「戦力は鈴原くらいなのに、よくここに出れたな」
「まあな。」
そうちゃんはそれ以上は何も言わずに、
スタート地点まで向かう。
他のみんなも、無視するようにその場を離れた。
和葉が出れなくなって、私たちはリレーの順番を
少しだけ変えた。
里奈の後に、そうちゃんが2レース走ることに
なったのだ。
私は、先程の和葉のこともあり、
なんだかもやもやしながら
自分のスタートを確認した。
「畑中さん。」
「…ん？」
いけない、ぼーっとしていて横からの声に
気づかなかった。
そこには葵がすました顔で
じっと私を見ている。
「今は気にしないで。
走ることだけ考えればいいから。
……あとで、三城さんと話せばいい」
まるで私の心を見透かしたかのような発言。
サラッとそれだけ言って、走り去っていく彼を
ただ見つめた。
何それ、ずるいじゃんか。
「葵、変わったなあ」
そんな独り事を漏らしながら
クラウチングの体制取る。
横には、Ａ、Ｂ、Ｃ組の3人が
私と同じ体制で血走った目を光らせていた。
緊張する。心臓がバクンバクンだ。
失敗したらどうしよう。
それでも、やらなければならない。
「位置について！」
スローモーションのように。
運営係の声の他に、何も聞こえなくなった。
ピストルを握る手が上がる。
「よーい…」
ぐっと腰をあげ、前を向く。
小さく、葵が見えた。
葵だけが、目に入った。
「ドン！！」
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぴえんさん» あはばばばありがとうございますありがとうありがとう……嬉しいですこれからどんどん成長していくのでぜひ次回作も読んでくださるとはっぴーです！！() (2020年11月4日 20時) (
レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 一次小説って初めてみたんですけど語彙力すごいしやばいです！！尊敬します (2020年11月4日 19時) (レス) id: 0149edd4b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2019年9月12日 16時
