No.193 ページ36
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体育館。私たちはその中の1箇所を陣取って
ランチョンマットを広げていた。
「なんで宮野さんがあんな所にいるの？」
「鈴原くんの隣とか、信じられない！」
「一緒に食べる人がいないから
入れてもらってるのよ、可愛そ〜」
「「鈴原くんやっさしい〜！」」
ヒソヒソと、でも、
しっかりこちらに聞こえるように
近くで固まって食事をしている女子グループが
話している。
「……」
美江は小さく睨みながら、何も言わずに
お弁当箱の蓋を開けて、箸を握った。
「あの一件」から、美江はまだクラスメイトの
大半から白い目で見られていた。
いじめっ子という印象が
強く根付いてしまっているのだ。
「…それで、作戦会議って何？」
しかし美江は、そんな空気を自ら変えるように
笑顔で葵に声をかけた。
「ああ」と、葵がご飯を口に運びながら話し出す。
「調べたんだけど、午後のムカデとリレーの
グループ、陸上部が固まってるんだ。
だから百発百中、俺らのムカデの掛け声を
邪魔してくると思う。」
「邪魔って、何してくるんだろうね〜」
しーくんが菓子パンに食らいつく。
「あれっこれアンパン？
イチゴジャムだと思ったのに」なんて
ブツブツ文句を言いながら頬張っているのだが
一体何をどうすればその2つを間違えるのだろう。
パッケージを見れば1目瞭然のはずなのだが。
「わからないけど、掛け声を1.2じゃなくて
君が代にしたいんだ」
「あんたそれ好きだな」
君が代と言えばあれだ。
カラオケ事件である。
小説1巻にて綴られているので、
暇であれば読み返して欲しい。
「君が代はリズムが簡単だから、
テンポよく歌えばリズムがズレることもないと
思う。」
「とにかく、全員で息を合わせないと
必ず失敗する。ここは桐ヶ谷の意見を
通したいんだが、どうだろう。」
そうちゃんが真剣に卵焼きを2つに割った。
「俺賛成！面白そう！」
元気よくアインがそう言うと、
他のみんなも笑って頷く。
え、でも恥ずかしくないですか。
君が代歌いながらムカデやるの！？
まあ、みんな楽しそうだし、いっか。
「じゃあ、鈴原の最初の せーの のテンポに
合わせて君が代を合唱でいい？」
「おっけー！
陸上部に勝てるといいね！」
葵はほうれん草をご飯に巻いて、
力強く頷いた。
……いやなんかすごく壮大に書かれてるけど
ただの茶番である。
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぴえんさん» あはばばばありがとうございますありがとうありがとう……嬉しいですこれからどんどん成長していくのでぜひ次回作も読んでくださるとはっぴーです！！() (2020年11月4日 20時) (
レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 一次小説って初めてみたんですけど語彙力すごいしやばいです！！尊敬します (2020年11月4日 19時) (レス) id: 0149edd4b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2019年9月12日 16時
