No.191 ページ34
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「次は、3年生による＿＿＿＿＿＿」
応援席に戻った2年生。
私はテントの下で水筒を飲みながら、
葵と話していた。
あのあと、美江やしーくん、アインも
同じようにスタートをしたのだが
葵はずっと納得のいかないような顔で
その姿を見ていた。
「で、ハメられたってのはどういうこと？」
葵は斜め前の席に座ってプログラムの余白に
何かを書き込んでいる。
「…俺が引くはずだったのは
100％確実に"背の低い生徒のカード"だった。」
「よみまちがえじゃない？」
「ありえない。
俺より後ろの列は計算通りだった。
なのになんで…。よりにもよって俺の番の時に
置き間違えたのか？」
そうブツブツいいながら
ペン先を滑らせてはぐしゃぐしゃと
黒く塗りつぶす葵。
なかなか参ってるようだ。
「きーりーがーやーくん」
その時だった。
大きな声が真後ろで聞こえて、私と葵は
同時に振り返る。
そこには、同級生の男子が3、4人ほど固まって
ニヤついていた。
「……なに？」
「焦ってたね、よみが外れて可愛そ〜う」
そう言った一人に、
ゲラゲラ笑い転げる連れの連中。
葵はムッとした顔でくるりと前を向いた。
「別に。」
「うわっ、強がってる」
「ザッコいなあ！行こうぜ」
「あ！桐ヶ谷！」
男子生徒達は葵を一通り貶して歩き出したが
1人だけ振り返って彼に声をかけた。
「俺ら、陸上部な！」
そう吐き捨てると、すぐに走り去っていく男子。
葵は全てを理解したように
グルンと首を回してそいつらの背中を見やった。
「挑戦状って、このこと？」
葵は珍しく目を丸くして呟く。
「そう…かもね？」
まさか、陸上部のくせに頭脳戦で
挑戦してくるってことか？
現に、結果葵は負けてしまっている。
学年トップが、そこらの運動部員に。
これは、かなりきついんじゃないか。
そう思って葵をチラリと見てみる。
「…葵、気にしないでいいよ！
ただの煽り……」
「煽られたら、煽り返すのが普通でしょ」
「えっ」
なんと彼は落ち込んでいるどころか
復讐心に燃えていた。
なんてことだ。
「やっぱり幼稚…」
「何？」
「なんでもないですごめんなさい」
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぴえんさん» あはばばばありがとうございますありがとうありがとう……嬉しいですこれからどんどん成長していくのでぜひ次回作も読んでくださるとはっぴーです！！() (2020年11月4日 20時) (
レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 一次小説って初めてみたんですけど語彙力すごいしやばいです！！尊敬します (2020年11月4日 19時) (レス) id: 0149edd4b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2019年9月12日 16時
