193話 資格 ページ46
星二郎「ヒロト……A…………お前達はそこまで私を…………私は間違っていた、私にはお前達に父さんと呼んでもらえる資格などない……」
父さんは転がっているボールをウルビダへ投げる
そして、私たちの前に立ち腕を広げる
星二郎「さぁ、打て。私には向かって打て、ウルビダ！」
A「父さん！」
星二郎「こんな事で許してもらおうなどと思ってはいない！だが、少しでもお前の気が収まるのなら……」
ｳﾙﾋﾞﾀﾞ「ｸｯ……!」
星二郎「さぁ、打て！」
ｳﾙﾋﾞﾀﾞ「…………ｸｯ!うおぉぉぉぉ！！」
円堂「ウルビダ！」
ウルビダはボールを蹴ろうとするが……
ｳﾙﾋﾞﾀﾞ「打てない……打てるわけない！だって……だってあなたは……！あたしにとっても大切な父さんなんだ！！」
ウルビダが泣き崩れる
星二郎「ウルビダ……！」
他のみんなも泣き始める
星二郎「私は人として恥ずかしい……こんなにも私を思ってくれる子どもたちを単なる復讐の道具に……」
鬼瓦「……話して貰えませんか？吉良さん、何故ジェネシス計画などというものを企てたのか……どこで道を誤ってしまったのか……巻き込んでしまった、あの子たちのためにも」
星二郎「グランの言う通り、私にはヒロトという息子がいた……」
父さんは話し始めた、私たちの知らない父さんの過去を…………
星二郎「とてもサッカーの好きな子で、夢はプロの選手になることだった……
だか、サッカー留学をした海外の地で謎の死を遂げたのだ……
私は真相の解明を求め、何度も警察に掛け合った……
だが、事件に政府用心の一人息子が関わっていたとかで、結局ヒロトは事故死として処理された
あの時の悔しさは今でもはっきり覚えている
息子に何もしてやれなかった悔しさ……
そして、あの喪失感……
息子を失い、心に大きな穴が空いた私は生きる気力さえ失っていた
そんな時だった、瞳子が私には親をなくした子どもたちの施設"お日さま園"を勧めてくれたのは……
初めは娘の頼みと思い作ったお日さま園だったが、子どもたちの笑顔に私の心の傷は癒えていった……
本当におまには感謝している。お前達がだけが私の生き甲斐だった……」
A「父さん……」(ﾎﾞｿｯ
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作者名：桜舞姫 | 作成日時：2016年8月21日 19時
