126話 アツヤとの距離 ページ28
〜吹雪side〜
この間、Aちゃんに言われた事が気になって眠れなかった…………
ボクはキャラバンの上にいる
"A「………キミは完璧の"意味"を間違えて捉えている……」"
どういう事なんだ……
ボクとアツヤが揃えば完璧のはず…………ボクがアツヤになれば………………なのに、何が違うっていうんだ…………
考えれば考えるほど分からなくなっていく……
Aちゃんは何が言いたいんだ……
円堂「ここにいたのか」
吹雪「……！！」
横を見るとキャプテンが上がってきていた
ボクとキャプテンは横に並んで寝転ぶ
吹雪「北海道の空はもっと高かった……」
円堂「そうか……」
吹雪「凍てついた空に星が張り付いているように見えるけど…………こっちはもっと近いように見える………………アツヤとの距離も……」(ﾎﾞｿｯ
円堂「え？」
吹雪「あ、うんん……何でもない………………ねぇ、イプシロン戦のとき、ボク変じゃなかった？」
円堂「変？そんなことないよ。お前のおかげで同点に出来たんじゃないか！」
キャプテンには、いつものボクにしか見えなかったのか…………
円堂「さすが、伝説のストライカーだよ」
吹雪「…………そうだったね……キミ達が北海道に来たのはストライカーを探しにだった……」
ボクじゃなく…………アツヤを…………
円堂「あぁ、そしてお前はその力を完璧に証明して見せたじゃないか！」
吹雪「…………」
ボクはキャプテンに背を向ける
あれはボクの力なんかじゃない……
ボク自身の力はみんなに必要ない……
みんなに必要なのはシュートを決める力…………"アツヤの力"の方だ…………
アツヤが消えてしまえば、ボクはみんなに必要とされなくなる……
円堂「え？…………ん？どうした、立向居。眠れないのか？」
立向居「え……えっと……その…………」
円堂「上がってこいよ」
上に上がってきた、立向居くんとキャプテンでキーパー技の話をする…………
ボクは静かに目を閉じる
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作者名：桜舞姫 | 作成日時：2016年8月18日 18時
