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い、いよ____
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突き放した衝撃で階段から落ちて行くA。
手を伸ばし、掴もうとしたが届かず真っ逆さまに落ちて行く。
間に合わない、このままでは死んでしまう。そう焦り出す乙骨。
身勝手にまた、あの子を怒らせてしまった挙句にはこんな結末になるとは彼自身も考えていなかった。
ただ、話がしたかった。
知らないことを知りたかった。
仲良くしたかった。
そんな純粋な思いでAを酷く傷付けたことに後悔をした。
まずいと、思っていた矢先の事。
突如、背後から大きな黒い影が現れ真っ逆さまに落ちていくAを包み込んだ。
誰もが間に合わないと思えるような状況の中でAは下でぺたりと座り込んでいた。
俯くその先には先程の黒い影が彼女を囲う。
ぶつぶつと何かを喋りながら。下に視線を向ける。
すぐさま、階段から降りてAの元に近付こうとする乙骨を
【 憂太あ” いがないでえ” ⠀】
特級過呪怨霊 祈本里香が姿を現し止めた。
『 __、っ、 』
「 A さん、? 」
ゆっくりと顔をあげ、もう一度、Aと目が合う乙骨。
先程とはうってかわり、まるで別人のような表情でAは笑っていた。
その姿ですら、乙骨にとっては初めて見る顔。
そして、どこからともなく漂う殺意にゾクッと鳥肌が立つ。
ゆっくりと口を開き、無機質な声で喋り出す。
『 あの子、食べちゃお 。』
真珠のような赤い目に映りだされる乙骨自身の姿。
何かの冗談?と苦笑いで返すがその顔に嘘などない。
ふふと声を出しながら、立ち上がりふらつく足で近付くA
【 憂太に触るなあ”!!!!!⠀】
「 ダメ!!里香ちゃん!!!彼女を傷付けないで!! 」
Aに手を出そうとする里香。
もしここで本気で手を出せば間違いなく彼女は死ぬ。
嫌われて傷付けたまま、死なせたくない ____!!!
そう思った時に頬から伝わる冷たい感触。
目の前に広がる赤い瞳。
『 だから、大っ嫌いって言ったのに。学べよ乙骨 。』
いつもと同じ口調と雰囲気。
喋り終えたと同時に全身の力が抜けたかのようにAはドサッと倒れた。
「 大丈夫?憂太。 」
その後ろには五条が立っていた。
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ナミ - コメント失礼します!すごく面白いです!続きが気になります!更新頑張ってください(^^) (2023年3月21日 17時) (レス) @page13 id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿です - 面白いです!更新待ってます! (2022年4月9日 20時) (レス) @page11 id: ae233b0539 (このIDを非表示/違反報告)
天乃(プロフ) - はじめまして!とても面白くて読みやすくて最高です(TT)更新待ってます☺️ (2022年4月7日 0時) (レス) id: 0d8f1d3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(´・_・`) | 作成日時:2022年4月1日 20時