検索窓
今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:37,625 hit

10 ページ11

_____





「真希さん、Aさんと二人きりにしてもらってもいい?」


「..次、Aを泣かすようなことあったら
私もタダじゃおかないからな憂太。」


「うん、分かってる。ごめん、ありがとう。」





椅子から立ち上がり、医務室から出ていく真希。

そして、取り残された乙骨とA。

まだ、苦しむAを見てきゅっと唇を噛み締めた。


泣いちゃダメだ。

一番、苦しいのは彼女の方なんだと。


せめて、この苦しみが終わるまでAの傍に居続けることを選択した。


苦しいのか一滴の涙が目から溢れる。それをそっと優しく拭った。








〖 ふふ、 〗









誰かの笑い声に思わず前に視線を向けた。




乙骨とA以外の誰か。



小さな姿、ベットで頬杖をつきながらじっと乙骨を見つめていた。


初めて見る姿と異常な程におぞましいオーラ。
ツ__と汗が流れる。






「き、みは。」







誰?と。










〖 臆病者、消えちゃえ 〗






指をさされ、不気味な笑みで微笑む。


全身がまるで氷のように固まって動けなくなる。唯一動かせる口でゆっくりと声を出した。









「 ダメだよ、里香ちゃん。僕は平気だから、Aさんを傷つけたりしないで」








里香の手がAに向かおうとしたがそれを乙骨は止めた。

それよりもこの、得体のしれない存在が先だと。




〖 わたしのA苦しいってあなたのせい 〗


「 違う僕じゃない。彼女を苦しめてるのは君の方じゃないのか 」







子供の姿とは思えない程のおぞましさ。


真っ赤な瞳が乙骨自身の姿を捉えていく。



Aと呟きながら、彼女に触れ愛おしそうに頬を撫でる。





「 君はAさんの、」




その先の言葉を言いかけたところで驚く光景が乙骨の目に入る。




苦しむAの頬に手を添え、ゆっくり、ゆっくりと顔を近づけ、







〖 もう、だいじょうぶ。A。〗









軽く接吻をした。

今まで苦しそうにしていたAの表情もみるみるうちに良くなっていき呼吸も落ち着いている。


一体、どうなっているのか理解の出来ない乙骨。





今、Aさんにキスをした___?







「君はAさんの親友なんだよね..」





ようやくその存在の正体が分かった。











〖 黙れよ、臆病者。お前と私は違う。〗












冷たい目でそう吐き捨てるかのように言うと、親友はまた消えて行く。





_____

11→←09



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (154 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
376人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 乙骨憂太
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ナミ - コメント失礼します!すごく面白いです!続きが気になります!更新頑張ってください(^^) (2023年3月21日 17時) (レス) @page13 id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
馬鹿です - 面白いです!更新待ってます! (2022年4月9日 20時) (レス) @page11 id: ae233b0539 (このIDを非表示/違反報告)
天乃(プロフ) - はじめまして!とても面白くて読みやすくて最高です(TT)更新待ってます☺️ (2022年4月7日 0時) (レス) id: 0d8f1d3fb5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:(´・_・`) | 作成日時:2022年4月1日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。