冠城くんの後輩。【相棒】

相棒season16 サクラ 8 ページ29

Aside




大河内「要人の不審死ということで徹底的に捜査したようですが、そう言った事実はありませんでした。
しかし、風間巡査部長は事件決着後も捜査を続けていて、そのことで抗議が来たんです。」


『抗議というと、ご遺族から？』


大河内「いえ、折口官房副長官からです。
折口さんと山脇さんはともに官房副長官で、
以前から親しかった。」


隣に座っていた杉下さんが人差し指を立てて、大河内さんに言った。


右京「監察官、ひとつお願いがあるのですが。」


大河内「なんでしょうか？」


右京「証言を翻した目撃者の名前と住所を…。」


『ちょっと杉下さん…それを監察官にお願いしますか。』


右京「すいませんねぇ。
しばらく前事ですがねぇ、監察官が関わった仕事に協力したような記憶があるのですがねぇ。」


監察官は私たちの顔をみてため深くため息をついた。
杉下さん…それってあれになるよね…。




NOside

Aとは別行動を取り、亘は駐車場で聞き込みを続けていた。

なかなか有力な目撃証言が得られなかったが、荷物を届けに来た宅配便で配達員が意外な情報を漏らした。


配達員「昨日の2時頃？
ああ、急発進した車でしょ？
見ましたよ！」


冠城「あっ、本当ですか？」


配達員「えぇ、ナンバーも覚えてますよ。メモリましたから。
駐車場で、"なんだ、あの運転は！”って思いましたから。」


冠城「ありがとうございます。
じゃあ連絡させていただきます。」


名刺にナンバーを書き写して亘に渡す配達員を、
亘はお辞儀して見送った。

そのとき、配達員が去ったのとは別の方向からカツンカツンとコンクリートを叩く音が響いた。

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