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「あ、来た。遅かったね」
無一郎は今日も、いつも通りだった
あの紙のことについては触れなかった
「うん、ごめん。帰ろっか」
形だけの会話をしていくうちに、段々と駅まで近づく
電車が来て、2人で乗る
私の降りる駅になって、いつも通り降りようとしたら
「なんで?」
何故か無一郎も降りた
「話したいことあるから」
当たり前でしょ。とでも言うように、彼は私の手を引き
「ここ.......?」
人気のない公園へ連れてきた
「うん。朝通ってるんだけど、桜が綺麗だから見せてあげたいと思って」
確かに、くらい中、月とちょうちんの明かりに照らされる桜は美しい
けれど、本題はそれじゃないんだよね?
「紙、見た?」
その話題を、先に切り出したのは彼だ
「うん。でもごめん.......忘れてて、さっき見たの」
乗っているブランコがキィ.......と音を出す
「そっか。じゃあ、遅かった?」
声が心臓の辺りで詰まって、私は頷く事しか出来なかった
「なんでメール、返してくれなかったの?」
「昨日は寝ちゃって.......それで今日は寝坊で、ケータイ見る暇無かった。気づいたのは、学校着いてから」
だから.......紙に書いたの?
「でも.......別れたのはなんで?」
「Aのため」
「え?」
なんでと思ったが
「好きだよ」
考える前に答えが来た
今、なんて.......
「だから善逸と付き合って欲しくなかった。
そもそも付き合ったのもAに嫉妬させる為。だってA、全然こっち見てくれないし」
"気づかなかった?"と固まった私を見て彼は笑う
「気づかなかったよ!ていうか!無一郎の方こそ.......全然気づいてくれないし....」
言ってるうちに恥ずかしくなって最後の声がほぼ出なかった
無一郎は目を丸くしてこっちを見る
「なんでもっと早く言ってくれなかったの.......?」
「い、言えるわけないでしょ!だって無一郎モテモテだし、女の子からも」
たくさん.....と言いかけたところを、
彼が、私のブランコを自分の方へ引いて
唇を重ねた
「.......ねぇ」
「善逸と、つきあわないでよ」
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あやりん - いやー。。。クリスマスの日でカップルとか。。。悔しい!←(彼氏がいる自分が言うな!)今度彼氏誘うかな?デートに。。。←いい加減にしろ!!↑彼氏いた時代(12人→彼氏有り)((殴 (2020年9月5日 20時) (レス) id: 5191a250c9 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく。(プロフ) - がとりあえず結婚してください(( (2020年5月28日 17時) (レス) id: 0c3a5702d9 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく。(プロフ) - なんで今までこの作品に出会えなかったのか…こー言うドロドロしたのほんとに好きです…すごい言葉選びとかが秀逸で物語の雰囲気がすごいです…一気読みするのがもったいなくてたまたま読ませて頂いておりますwすごいほんとに、この感動は文字では伝え切れないのです (2020年5月28日 17時) (レス) id: 0c3a5702d9 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - アップルパイさん» はい!続編できたのでよかったらそちらもお願いします! (2020年5月17日 7時) (レス) id: 8233b47972 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - あ…縦読みか…!!うーん。分からなかった…!!!宇髄さん、スゲーな!!さっすが祭りの神♪フランスリュウガク?何それ美味しいの?更新頑張ってください!!! (2020年5月16日 23時) (レス) id: f1623e6737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツナ x他1人 | 作成日時:2020年5月8日 12時