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どうして
「はいこれ。ミルクティー」
ドウシテ
「イギリスから直接仕入れたの。美味しいから飲んでみて」
私は橋本さん家にいるんだっけ.......
’
そうだ、塾の帰りに
「あれ?新菜さんだ」
げっ橋本さんじゃん。ってなって、
「あのね、私この間のこと謝りたいの。.......良かったらこの後うちに来ない?」
って言われて
「どうぞ、いらっしゃい」
ってなったんだった
「い、いただきます」
震える手でミルクティーを口に運ぶ
私が今持ってるのはあの超有名なお高いブランドのティーカップなのだから。
落としたら幾らなんだろう.......
「わっ、何これ美味しい!」
「ふふっ。でしょう。私、紅茶大好きだからお父様に仕入れて貰ったの」
お父様って呼ぶ人を初めてリアルに聞いた
言わずもがな、橋本さんはお嬢様である
家もめっちゃデカいし部屋もめっちゃ広いし絵がめっちゃ飾ってあるし.......
「新菜さん、あの時はごめんなさい」
「んっ、え?」
突然の謝罪に慌ててミルクティーから口を離す
「あげないとか、すごく失礼な事ばっかり言っちゃって.......」
「あ、それは全然っ」
「私、小さい頃から一人で.....あんまり両親の愛ってものを貰ったことがないの。それで、独占欲。って言うのかな.......また1人になるって、怖くなっちゃって」
ごめんなさい、と何度も口にする橋本さん
人間、誰にでも消したい過去はあるもんね
私もいくつある事やら。
「とにかく、ごめんなさい!許してなんて言わない。
もう2人を好きなんて言わない。
でも、私のこと嫌いにはならないで欲しいの」
「そんな、嫌いになるなんて.......!
これから、またやり直せばいいんじゃないかな?」
「やりなおす?」
「友達として!」
橋本さんはうっすらと涙を浮かべて、深く頭を下げた
’
「ごめんね、本当は送っていきたいんだけど、生憎、今送りの車が無くって」
「ううん!全然平気!じゃあね、ミルクティーご馳走様」
良かった.......あのままじゃずっと橋本さんを誤解したままだった
それにしても、あのミルクティー本当に美味しかったな。色も普通のと違ったし、
あんな白いミルクティー、初めて
み、た.......
「.......っ!」
トラックのライトがやけに眩しく見えて、体の力が抜けてくようだった
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あやりん - いやー。。。クリスマスの日でカップルとか。。。悔しい!←(彼氏がいる自分が言うな!)今度彼氏誘うかな?デートに。。。←いい加減にしろ!!↑彼氏いた時代(12人→彼氏有り)((殴 (2020年9月5日 20時) (レス) id: 5191a250c9 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく。(プロフ) - がとりあえず結婚してください(( (2020年5月28日 17時) (レス) id: 0c3a5702d9 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく。(プロフ) - なんで今までこの作品に出会えなかったのか…こー言うドロドロしたのほんとに好きです…すごい言葉選びとかが秀逸で物語の雰囲気がすごいです…一気読みするのがもったいなくてたまたま読ませて頂いておりますwすごいほんとに、この感動は文字では伝え切れないのです (2020年5月28日 17時) (レス) id: 0c3a5702d9 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - アップルパイさん» はい!続編できたのでよかったらそちらもお願いします! (2020年5月17日 7時) (レス) id: 8233b47972 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - あ…縦読みか…!!うーん。分からなかった…!!!宇髄さん、スゲーな!!さっすが祭りの神♪フランスリュウガク?何それ美味しいの?更新頑張ってください!!! (2020年5月16日 23時) (レス) id: f1623e6737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ツナ x他1人 | 作成日時:2020年5月8日 12時