机上のダンス (ページ22)

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ガラガラガラ

後ろのドアを開けて入る

教材とカバンを机の上に乗せて教材を机の中にしまう

残った教材はうしろのロッカーにしまう

そしてもう一度机に戻る

何気なく

ただなんとなく

机をなぞる

『…え』

見たくなかった

いや、見たかった

かえってきて欲しくなかった

いや、ずっと待ってた

君からの言葉

[席替えしたのかよ]

[なんで言わない]

なにそれ

なにそれなにそれなにそれ

『なに…それ』

私はその場でうずくまる

『どうしてよ…忘れようとしてるんじゃん』

『(なに私…キモイ笑振られた訳でもないし、彼女でもないのになにこれ)』

『意味わかんない……』

本当に意味もわからず涙が出る

『メンヘラかよ笑』

ガラガラ

前のドアが開く

『(やばい、見回りきたか？)』

音のした方を確認する

影山「令！大丈夫か！？」

『……え？』

影山「あ、か、上白！だ、大丈夫ッですか…」

『あ、えっと…』

影山くんが何かに気づいてこちらに向かってくる

私は咄嗟に下を向いて顔を隠す

影山くんが私の高さに合わせてしゃがみ込む

影山「ど、どうした…」

『(やめて…優しくしないで………………たった1回しか話したことないのに)』

『だ、大丈夫だよ！なにもない笑』

影山「ッ！……そうか」

そう言うと影山くんは立ち上がる

『(帰るのかな…少し寂しい)』

何考えてるんだろう

私は彼女じゃないんだってば！

影山「…帰らないのか」

『え？』

私は咄嗟に顔を上げる

影山「…やっぱ泣いてんじゃねえか」

『ッ！…大丈夫だよ笑』

影山「そーかよ」

すると目の前に私のカバンが出される

影山「か、帰るぞ」

『え、あ、ありがとう』

私は立ち上がって差し出されたカバンを受け取る

気づけば影山くんは既に廊下に出ていた

影山くんの方を見ると目が合う

『……』

なんとなくカバンを持って廊下にでる