6話：特別シングス！ ページ8
貴方「……ん…。」
目が覚めた。夢が終わると思ったけど、
ここは木枯らし荘で、夢ではなかった。
今日は金曜日。
雷門中での生活が始まる。
木野「あ、Aちゃん。おはよう、よく眠れた？」
貴方「おはようございます。夢を見ていた気がするんですけど、忘れてしまいました。」
木野「あるあるね！朝ごはんできてるわよ。天馬を起こしてくるから、先に食べていてね。」
貴方「あ、私が起こしてきますよ。」
木野「そう？助かるわ。」
まだ6時なのに、もう起こしても大丈夫なのかな？と疑問に思いつつ、天馬くんの部屋へ向かった。
貴方「天馬くん、朝だよ。……天馬くん。」
ノックしたり、何度も声をかけるが反応がない。
これは…中に入ってもいいのかな。
貴方「天馬くん、入るよ。」
鍵が空いている。不用心…かも。でもそれだけここの人を信頼しているってことだよね。部屋の中は真っ暗で、天馬くんの寝息が小さく聞こえる。
貴方「天馬くん。」
天馬「ん〜……。A…？」
貴方「朝だよ。ご飯食べに行こう。」
天馬「うん…。おはよう。あっ……A！朝練あるんだ！一緒に行こう！」
貴方「朝練？あ、サッカー部の？」
天馬「うん！見に来て！」
貴方「分かった。」
天馬くんは、昨日と変わらずに
パッと笑うと「先に行ってて〜！」と言った。
朝からとても元気だし、ずっとサッカーのこと考えてるんだなぁ…。
貴方「……私もあんなに熱中するものが、何かあればいいのにな……。」
楽しそうで、キラキラ輝いている天馬くんは
本当に素敵に見える。
木野「Aちゃん、ありがとう。天馬なかなか起きないでしょ？」
貴方「起きた途端サッカーの話で、凄く驚きました。サッカーが大好きなんですね。」
木野「ふふ、そうね。天馬にとってサッカーは特別なの。あ、リンゴジュースとオレンジジュースどっちがいい？」
貴方「じゃあ、リンゴでお願いします。」
特別ってどういう事だろう？
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作者名：暁兔 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月18日 23時
