16話:心配ファミリー! ページ18
貴志部くんはそれから、木枯らし荘まで送ってくれた。
夕焼けは消え、街灯がつき、貴志部くんも早く帰らなくては危ないだろう。
貴方「貴志部くん、今日は本当にありがとう!こんなところまで送って貰ってごめんね。もう暗いから、気を付けて帰ってね…。」
貴志部「気にしないで。オレも久々に他校の話聞けて楽しかったし、いつもこの時間までサッカーの練習する事もあるから。」
貴方「そう…。」
貴志部くんにお礼を伝えていると、
「あ!!Aー!」と、私を呼ぶ大きな声がした。
松風「お帰り!遅いから心配したよ。どこ行ってたの……って、え?き、木戸川清修の貴志部さん!?」
貴方「心配かけてごめんね、天馬くん。貴志部くんが一緒だったから大丈夫だよ。」
貴志部「それじゃ、オレはこれで。」
貴方「ありがとう、また合宿でね。」
貴志部「ああ。」
貴志部くんは、元来た道を歩いていく。
あれ、少し歩くの速い…気がする。
もしかして、歩く速度を合わせてくれていたのかな?
全然気が付かなかったけど、優しいだけじゃないんだ…。
松風「それで、どうして木戸川清修のキャプテンと一緒にいたの?合宿って何?」
貴方「円堂監督のおつかいに行ってて。合宿は、夏休みにあるんだよ。期末試験補習者は参加不可なんだって。天馬くんは大丈夫?」
松風「えええ!?ちょ、ちょっとそんなこと聞いてないよ!勉強しないと…!」
それを聞くと、天馬くんは自室に引っ込んでしまった。天馬くんは、お勉強が苦手なのかな?
私も頑張らないと。
木野「Aちゃん、おかえりなさい。ちょっと、良いかしら?」
貴方「はい?」
木野「これ、渡しておこうと思って。」
貴方「あ、スマホ…。」
木野「無いと不便だと思って。円堂くんから聞いたわ。監督補佐だなんて、それこそ他校と連絡とるためにスマホって必要よね。」
貴方「ありがとうございます…!あの、それと秋さんに相談したいことがあって…。」
木野「どうしたの?改まって。もう家族みたいなものなんだから、何でも遠慮せず言ってね。」
34人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暁兔 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年2月18日 23時