君を守り抜く。ー20ー【妖怪ウォッチ】 (ページ26)

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８５４話：帰還ページ26

貴方「ん…。いっ……た……。…え？」

目を覚ますと白い天井が飛び込んできた。
痛む背中を庇いながら、その部屋を見渡す。

使い慣れた鏡や箪笥、ここは…現代の私の部屋だ。

貴方「帰ってきたの…？私……。」

背中の傷も手当されている。今までのは夢？
鏡を見ると、首元に傷がある。これ、酒呑童子に付けられたものだ。

夢じゃなかった…ってことだよね。

貴方「……良かった…。フミさんと土蜘蛛…それにカルラの歴史を紡げたんだね…。」

女郎蜘蛛に、鬼を妖怪に戻す方法について話に行かないと…。
あれ…でも……なんだろう？

貴方「みんなの気配が…暗いし…。どこかに集まってる…。エンマさんの…執務室？」

執務室に近付くと、女郎蜘蛛の怒鳴り声が聞こえてきた。

女郎蜘蛛「どういうことですか！あの状態のAを過去に飛ばすなんて！」

エンマ「落ち着け。俺も、おもいだ神に聞くまでは知らなかった。」

大やもり「おもいだ神が勝手に送った、ということですか。」

キュウビ「部品も揃っていない状態で、アレは危険すぎる。」

みんな、険悪な雰囲気だ。ケータも困った顔をしている。

貴方「あの…。」

意を決して声をかけると、みんなは話に集中していたのか、驚いて私の方を一斉に向いた。

烏天狗「A…！起きたんだね…。良かった。」

カルラ「部屋に行った時倒れていて、1週間も目が覚めなかったから心配した。」

貴方「1週間も…？」

そんなに意識がなかったのか。今回は実体が動いていたわけじゃなかったんだ。なら、アレは…昔の私の体？でも、あの時代私はまだ生まれていない。本当に別人の…？

カルラ「…あ、A…。首元怪我して…。」

カルラが私に近づき、首元を見たその時だった。

カルラ「え…？二宮……？」

貴方「え…？」

カルラ「ごめん。そんなわけないよね。」

貴方「……」

土蜘蛛「それで、おもいだ神にはどのような処罰を？」

エンマ「…いや、それはもう暫く待ってくれ。ぬらりと検討する。…A。」

貴方「はい…？」

エンマ「過去へ行ってきたんだろう。何があったか、教えてくれ。」

貴方「…それは……。」

ここで言うと、私が二宮さんの振りをして
嘘をついていたことがバレる…どうしよう。