第52話：話 ページ7
？「へぇ。ノーレが連れてきたんだ？」
ノーレ「一度会って話すた方がいがど思ってな。」
？「……それは…。別にいいって言ったでしょ。」
フィン「でもアイスくん、ずっと不安だったでしょう…？」
？「フィンまで…。仕方ないことでしょ。それに、その子は覚えてない。今話したって信じて貰えるわけない。」
？「まぁまぁ！とりあえず、辛気臭ぇ話は座ってすっぺよ。ほれ、入った入った！」
？「うわっ！ちょっとダン、押さないでよ！」
帰ってきてそうそう、玄関で彼等は深刻な顔をして話し出したが、金髪の陽気な長身の男性に促されて、みんなリビングへと押しやられる。
ノーレ「ん、まぁ…とりあえず自己紹介すっか。コイツはオレの弟のイース。アイスランドの化身で、おめぇの元……。」
イース「ノーレ！余計なこと言わなくていいから！……今の、気にしないで。僕はイース。みんなアイスとか呼ぶけど…ホント何でもいいよ、よろしく。」
貴方「はい…。五十嵐Aです。よろしくお願いします。」
？「そんでぇ！オレはデンマークの化身だっぺよぉ。」
イース「……名前。」
？「おお！そーだったそーだった！アネルセンって名前だぁ。みんなは、オレを兄貴と慕ってるんだっぺよ！おめーも、オレを兄と慕ってけれな！」
貴方「は…はぁ…。」
イース「デンとか…アネルセンとか。適当に呼べばいいから。」
貴方「はい……。」
控えめなメンバーが多い中で、一際声も大きいし、目立つ存在だなぁ…。この人も制服を着ているし、恐らく先輩なんだろうな。
デン「あともう1人いるんだけんどぉ。まだ帰ってきてねぇな。」
フィン「スーさん、今日は図書委員で遅くなるそうですよ。」
貴方「スーさん…？」
ノーレ「スウェーデンの化身。背がたげぐで、目付ぎのわりぃ奴だ。」
イース「それより、どうしてAがここに居るわけ。」
ノーレ「運命の出会いすた。」
イース「意味わかんないし、なんかムカつく…。」
ある意味運命的だったけどね…。それにしても、2人とも雰囲気や顔付きがよく似ているな。そんなこと言ったらイースさんに怒られそうだけど…。
あれ…？2人とは今日初めて会ったはずなのに、どうしてそう思うんだろう…？
デン「それよか、さっきの話の続きしねーの？」
そう切り出したアネルセンさんの言葉に、全員の表情が凍てつくように変わった。何も知らないのは、どうやら私だけのようだ。
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作者名：暁兔 | 作者ホームページ：
作成日時：2023年5月13日 22時
