【学園ヘタリア】Hetalia's Conflict Ⅱ 【リメイク版】 (ページ34)

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第79話：おかえりページ34

アーサー「宝石…か。」

アルフレッド「確かに、オレ達の目や髪は君にとってはそう見えるかもね。でもその黒髪だってとってもエキゾチックなんだぞ！」

マシュー「うん。夜空みたいな色で、美しいよね。」

貴方「ふふっ、ありがとうございます。」

4人で囲む夕食は美味しくて、会話も弾んで、
あっという間に時間は過ぎていった。

その日から毎日、学校帰りにイースさんの指導を受けながら、家では自主練を始めた。

夜は必ずイースさんが送ってくれる。稀に、アーサー先輩達が玄関前で待っていてくれたり、迎えに来てくれることもあった。

初めは歩くのも精一杯だったピンヒールでの歩行が、今ではステップを踏み、音楽に合わせて回ったりしているのだ。かなり成長したかな。

1ヶ月…2ヶ月……忙しない日々を過ごす中で、先輩達のことを少しずつ理解してきた気がする。それに、アーサー先輩達と暮らすようになってからは、好きな物や興味のあるものも僅かながら分かってきた。

この調子で約束の期間までに、先輩達の興味のあるものを見つけ出し、女生徒に優しくなってもらいたい。

あっという間に過ぎた2ヶ月。
明日の終業式が終わり、ホリデーに入ればすぐに渡航する。

セーシェル「いよいよ明日だよね！堅苦しい事もあるけど、楽しんできてよね。あ、お土産は気にしなくていいから！」

リヒテン「ホリデーは長いですし、帰ってきたら是非私達ともお出かけしてくださいまし。」

貴方「勿論！……はぁ、緊張してきた。頑張って練習してきたけど、なんだかまだぎこちないし…。私、寂しくて2人に電話しちゃうかも。」

セーシェル「ははっ！そんなの忘れるくらい楽しいこともきっとあるよ！なにせ、先輩達が一緒なんだから。」

貴方「そう…だよね。アーサー先輩達に恥をかかせないように、しっかり交流してくるよ。」

そう言って、いつも通り十字路で2人と別れた。
今日がイースさんにマナーを教わる最後の日だ。

彼の家のインターフォンを鳴らすのも、これで終わると思うと少し心がモヤモヤする。

イース「おかえり、待ってたよ。」

貴方「お待たせしました。」

変に緊張して声が裏返る。今日は生徒会の仕事があり、彼よりも帰るのが遅くなってしまった。私が遅くなる時は決まって「おかえり」と言ってくれる。

なんだか、家族に迎え入れられる懐かしい感覚に陥る。

今日は家に入れてくれると、すぐに飲み物を差し出してリビングのソファーに座るよう指示された。