921話:助けて ページ6
貴方「わ…私は、アナタと話がしたいだけなの…!どうしてこんな事するのか…知りたいの!」
カルマ「だから言ったでしょう?君を愛しているからだよ。」
貴方「それは、カルラの気持ちでしょう!!」
カルマ「!…カルラの…気持ち……?」
貴方「……カルラの記憶があるから、そのせいでアナタは勘違いしてる…。カルマ、本当は私の事なんて好きじゃないでしょう…!」
カルマ「……どうして、そんなこと…言うの?」
貴方「え……?」
突然、カルマが汐らしくなる。
何でって……そんなの…。
カルマ「僕の、何が分かるの…?」
貴方「カルマ……。」
カルマ「僕は……転生したって君を愛しているよ…。変わらず、ずっとずっと…。」
貴方「……!」
カルマの左右の色の違う宝石のような瞳から、涙が溢れ出してくる。泣いてる…。どうして…?どうしてなの…?
聞きたいのに、声が出ない…。
どうしようもなく立ち尽くしたが、
カルマが泣く姿に動揺して、思わず彼の涙を拭ってしまった。
カルマ「A…さん……?」
貴方「ご、ごめん…。カルマのこと何も知らないのに、失礼な事言った…。」
カルマ「……」
貴方「私で良ければ話を聞くから…。ねぇ、カルマのこと教えて…?」
カルマ「優しいんだね…Aさん。」
貴方「え……」
カルマ「ふふ、付け込まれないように気を付けないと。悪いやつもいるよ、僕みたいにね。」
貴方「んっ…!?」
突然、カルマに口付けされる。
そのまま妖気を吸われていく。身体に力が入らない…!
逃げなきゃ……逃げないとこのままじゃ…。
貴方「はぁ………はぁ……。」
足に力が入らなくて、カルマに身体を預けてしまっている。頭痛が酷くなる。目眩がして、立っていられない。
妖気がなくなるってこんな感じなんだ…。
カルマ「その様子じゃ、もう話どころではないよね。」
貴方「……」
カルマ「従順だね。……さ、僕と一緒に行こう。誰にも邪魔されない空間に。」
カルマに抱き上げられると、彼はすぐに結界を作った。
貴方「カル……マ………。」
カルマ「大丈夫…。嫌がることはもうしないよ…。ごめんね。」
遠のく意識の中で、カルマの悲しげな顔が見えた。
カルマ…何を考えているの…?
貴方「かる……ら………助け……て……。」
カルマ「……別の男の名前なんて呼ばないでよ、Aさん…。」
目の前が暗くなっていく___________。
105人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぐりーん(プロフ) - 各々の覚悟が見て取れて感情移入せずにはいられないです...🥲続編ありがとうございます🙇🏻♀️ (2023年2月4日 17時) (レス) @page26 id: ebeccca8db (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 続きが、出てくれて嬉しいです! (2022年12月22日 8時) (レス) @page18 id: 4b14f6b623 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暁兔 | 作者ホームページ:
作成日時:2022年12月19日 14時