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927話:治療 ページ12

貴方「結局ついてくるんだね…。」

カルマ「勿論だよ。ねぇ…。背中の傷ってそんなに深いの?」

貴方「そう…だね。背中だから自分じゃよく分からないけど、死の淵はさ迷った気がする…。」

カルマ「そうなんだ…。僕がいない間のこと、何も知らないから…。僕は鬼を倒せばいいって…、それだけしか言われてないからさ。君のこと、もっと知りたいんだ。」

貴方「…見る?傷。」

カルマ「えっ…?」

貴方「いい物じゃないけど…。これは、私が仲間を守った証なんだ。傷跡はもう消えないだろうけど…それでもいいの。」

カルマ「Aさんって強いね…。」

貴方「そんなことないよ。」


カルマも、今は無力でも
いつか必ず仲間を救うと言っていた。
私もカルマも、目指すところは同じ。


貴方「ほら、大やもりを待たせてるから早く行こう。」

カルマ「あ、待ってよー!」





ー医務室ー


貴方「大やもり、入るね。」

大やもり「うん。あれ、カルマも来たんだね。」

カルマ「うん。……うわぁ、薬品の匂いが凄いね…。」

大やもり「そう?慣れちゃったらあまり分からないな。あ、A。着物はこのカゴに入れてね。」

貴方「ありがとう。」


羽織を脱いで、片手で帯を緩めた瞬間、
横からカルマが大声を上げる。


カルマ「ま、待ってよ!?ここで脱ぐの!?」

貴方「え、そうだよ?」

カルマ「大やもりさんも居るのに!?」

貴方「今から見てもらうのに、何言ってるの?面白いね、カルマは。」

カルマ「い、いやいやいや…!!大やもりさんはそれでいいの!?」

大やもり「別に取って食べたりしないし…。」

カルマ「はぁ…!?無防備すぎるよ…!」

貴方「もう…。大やもりはカルマと違って、変なことなんてしないから大丈夫だよ。」

カルマ「ひ、酷い…。じゃなくて!!ダメだよ!絶対だめ!男に素肌見せるなんて!!」

貴方「それじゃあ、治療できないじゃない。ほら、そっち座ってて。大やもり、お願いね。」

大やもり「うん。」

カルマ「ええ……。」


カルマはその後も騒ぎ立てていたけど、
その横で平然と私の背中を触る大やもり。


貴方「あ、腕の傷も見てもらえる…?」

大やもり「任せて。今のうちに包帯取っておいて。」

貴方「うん。あ、カルマ。ちょっとこのタオル持っててくれる?包帯取るから。」


胸元を隠すタオルを持って欲しいと頼むと、カルマは顔を真っ赤にして抵抗してきた。


カルマ「ぼ、僕が包帯外すから!!!」

貴方「あ、そう…?」

928話:鬼→←926話:集会



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ぐりーん(プロフ) - 各々の覚悟が見て取れて感情移入せずにはいられないです...🥲続編ありがとうございます🙇🏻‍♀️ (2023年2月4日 17時) (レス) @page26 id: ebeccca8db (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 続きが、出てくれて嬉しいです! (2022年12月22日 8時) (レス) @page18 id: 4b14f6b623 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁兔 | 作者ホームページ:   
作成日時:2022年12月19日 14時

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