微熱 ページ7
.
玲於「ねぇ、開けて」
「だからだめだって」
玲於「こんな寒い中、外に追いやられる方が風邪引くと思うんだけど」
“ それもそうだけど…”
と、考え込む様子がドア越しに伺える。
もう、体だるくて早くベッド行きたいくせに俺にかまってんなよ。
そう思って、強硬手段。
玲於「あー、寒っ。風冷たくて凍えそうだわ。Aちゃん早く開けてくんないかなー」
しばらくだんまりだった彼女も渋々納得したみたいで玄関のドアがゆっくりと開く。
「…どうぞ」
玲於「ん、お邪魔します」
でもやっぱり見るからに体調悪くて辛そうだし、壁を伝って歩いてくのが見てらんない。
彼女をすくうようにお姫様抱っこをして、そのままベッドルームに連れていった。
“ 下ろして！ “
なんて言うけど、こんな途中で下ろすわけがない。
玲於「はい、お嬢さま」
「下ろしてって言ったのに…」
玲於「だから下ろしたじゃん」
「もうベッドだし」
玲於「床で寝ないでしょ？」
「寝ないけど…」
拗ねる彼女も可愛くてつい抱きしめるけど、今は病人だからその先はしない。
玲於「はい、色々買ってきたから」
さっきのコンビニの袋をそのまま手渡す。
「こんなに…玲於くんこれ、いくらだった？」
火照った顔で袋を覗いて俺に言う。
金返そうとしてくれてんなら、いらない。
玲於「これ？タダだった」
「そんな訳ないでしょ。本当はいくらだったの？」
玲於「全部セール商品。全部100%off」
こんなカッコつけ方しか知らない俺に、彼女はちゃんとカッコつけさせてくれて
「もう…ありがとう」
玲於「ん」
袋の中からチョコを取り出して食べてた。
でもまた、さっきよりもとろんとした目で俺に何かを訴えてくる。
玲於「なに？その顔」
「だって…」
その視線に合わせるように、枕に寄りかかっている彼女のベッドに腰掛ける。
「ほんとに大丈夫なの？玲於くんに風邪引かせたら私…マネージャーさんに怒らえちゃわない？」
玲於「それは、怒られるかも」
「え…」
玲於「でも俺、人から風邪もらったことないから大丈夫。俺発信は山ほどあるけど」
「それほんと？」
玲於「ほんとほんと。それにほら、一応マスク持ってきたし」
俺がマスクをすると、キツそうな顔してちょっと微笑んだ。
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you(プロフ) - レイさん» レイさんコメントありがとうございます。十分に作品に浸っていただけたら嬉しいです＼(^^)／このあともお楽しみください。 (2019年3月28日 22時) (
レス) id: 6afcf836b3 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - なんとなく先がわかってしまったような気がして…すでに泣けてきます！ (2019年3月28日 18時) (レス) id: ead29fc4e8 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - お返事ありがとうございます(^-^)この歌が好きなので、嬉しいです。引き続き楽しみにしております！ (2019年2月28日 22時) (レス) id: f42b071ce0 (このIDを非表示/違反報告)
you(プロフ) - saeco10さん» saeco10さん、コメントありがとうございます。その通りです。オリジナルも入っていますが、基本的にＹの歌詞に沿って書かせて頂いています。(ネタバレになってしまうかもですが、、笑)この後もぜひ楽しんでいってください！ (2019年2月28日 10時) (レス) id: 6afcf836b3 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - Yをモチーフにされてるのかな？素敵(*´∇｀*) (2019年2月27日 23時) (レス) id: f42b071ce0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：you | 作成日時：2019年2月24日 12時
