クリスマスの夜 ページ36
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涼太「玲於、今日はAちゃん?」
玲於「あぁ…うん」
龍友「ええなぁ、嫁がいるクリスマス。どうせラブラブチュッチュッするんやろ?」
結婚してから2度目のクリスマス。
多分本当だったらそんな感じなんだろうなって思ってたけど、もう今は状況が全然違う。
龍友「別に恥ずかしがらんくてもえーやん」
玲於「いや、恥ずかしがってるわけじゃなくて」
メンディー「まぁみんなそれぞれ予定あるだろうし、今日は巻きで終われるようにしよう。な、玲於」
玲於「そうっすね…」
去年は結婚して1ヶ月くらいしか経ってなくて、付き合ってる時の延長って感じだった。
だけど今年は、色んなクリスマス特番音楽番組に出演後、すぐに家に帰って彼女と過ごすとばかり思っていたから
“ 離婚届と結婚指輪と一切れの手紙を残していなくなりました。”
なんて言えるわけなく、無意識のうちに頷いてしまった。
亜嵐「Aちゃんとのクリスマス普通に羨ましいわ(笑)」
メンディー「どっか行くの?それとも家でパーティー的な?」
玲於「あー…家、だと思います」
隼「うわいいなそれ。俺もそれ行っていい?」
玲於「は?」
裕太「いやお前やめとけって。新婚夫婦の家のクリスマスパーティーに参加する勇気、隼にあるか?ラブラブチュッチュ目の前で見せつけられだけやで」
隼「あぁ…それは無理だ…」
仕方ない
その言葉で片付けてしまえば楽なんだろうけど、彼女が俺の前からいなくなった原因が分からないままそんな言葉に頼りたくない。
一種の意地のようなもののおかげで、俺は結果としてみんなに嘘をついた。
玲於「俺のことは置いといて、亜嵐くんはどうなんすか。今日はこの前言ってた女の子っすか?」
亜嵐「ちょ、ちげーよ(笑)」
話題をわざと俺から逸らすように擦り付けた。
本当に無責任で情けない奴だ。
亜嵐「今年はみんなで集まらないおかげで、一人悲しくクリスマスだよ」
玲於「あ…ごめん、俺だよね」
亜嵐「え?いやいや、別にそういうわけじゃなくてさ」
涼太「俺も夜まで仕事あるし。そりゃあ都合合わへん年もあるやろ」
裕太「来年はAちゃんも含めたみんなでクリスマス過ごせるとえぇな」
龍友「その頃には俺にもボンキュッボンの彼女おるかもしれへんわ」
隼「それはどうっすかねー」
多分みんな、この時違和感は感じてたんだと思う。
俺はただ、怒りとか悲しみでは表せない感情に耐えるしかなかった。
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you(プロフ) - レイさん» レイさんコメントありがとうございます。十分に作品に浸っていただけたら嬉しいです\(^^)/このあともお楽しみください。 (2019年3月28日 22時) (レス) id: 6afcf836b3 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - なんとなく先がわかってしまったような気がして…すでに泣けてきます! (2019年3月28日 18時) (レス) id: ead29fc4e8 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - お返事ありがとうございます(^-^)この歌が好きなので、嬉しいです。引き続き楽しみにしております! (2019年2月28日 22時) (レス) id: f42b071ce0 (このIDを非表示/違反報告)
you(プロフ) - saeco10さん» saeco10さん、コメントありがとうございます。その通りです。オリジナルも入っていますが、基本的にYの歌詞に沿って書かせて頂いています。(ネタバレになってしまうかもですが、、笑)この後もぜひ楽しんでいってください! (2019年2月28日 10時) (レス) id: 6afcf836b3 (このIDを非表示/違反報告)
saeco10(プロフ) - Yをモチーフにされてるのかな?素敵(*´∇`*) (2019年2月27日 23時) (レス) id: f42b071ce0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:you | 作成日時:2019年2月24日 12時