僕と君の物語【佐野玲於】完結

誓い ページ23

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“ 新郎、佐野玲於

貴方はここにいる新婦佐野Aを


病める時も、健やかなる時も
富める時も、貧しき時も



妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか？”



玲於「はい、誓います」







俺らは今日
多くの人に見守られ、夫婦になる。








“ 新婦佐野A

貴女はここにいる新郎佐野玲於を


病める時も、健やかなる時も
富める時も、貧しき時も



夫として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか？ ”




「はい、誓います」








もう他人じゃない。

結婚というのは、家族になるということ。



その事実を肌で感じ、感動で胸がいっぱいになりそうだ。









“ 皆さん、お二人の上に神の祝福を願い…”









玲於「ねぇ、あれ見て」

「ん？」







挙式も終盤にさしかかり、指輪交換の合間。
まだ緊張の面影が残る彼女に話しかけた。








玲於「あれ」

「あれ？」

玲於「この人、ハゲてる」

「ちょっと…玲於くんやめて」









小声で怒りながらも小さく笑う彼女がたまらなく愛しくて、俺はちょっとフライングでキスをする。


もう離さないって誓いのキス。

甘い甘い、愛のキス。




式場からは大喝采が巻き起こり、チャペルの鐘は幸せを告げた。









“ ね、俺らこの先もずっと一緒にいると思う？ ”








俺は永遠なんて、そんな不確実なもの信じない。







“ 何？いきなり ”

“ いいから ”






破られるだけの淡い期待なんてしたくない。







“ うん、それはもちろんそう思うよ。こんな幸せがずっと続けばいいなって思うけど… 玲於くんは？ ”

“ 俺？俺は… ”







だけど、もしそれがあるのなら








“ …どうかな “

“ えっ…. ”

“ ダメな時はダメだし、いい時はいい “

“ まぁ、そうだけど ”

“ ただ… ”








本当にあるのなら








“ ただAとは、そうありたいと思う ”

“ 玲於くん… ”






今までの幸せを教えてくれたのは、全部彼女だったから






“ 私も ”






これからも彼女がいいとも思う。






“ ねぇ “







それなら彼女の手を握りしめて







“ この先何があっても、必ず守ってく。もっともっと、もういらねぇってくらい幸せにするから。


だから俺たち…”







もう俺の手を離さないで






“ 結婚しよっか ”

“ はい ”





俺ら2人で歩いて行こう。

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