【#2】作りたいところだけ作るンゴね

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3人が船を降りて街に向かってるのを見送ったあと、ナースさんたちがいる医務室に向かった。
　医務室のドアを開けると、楽しそうにお茶をしてるナースさんたちが目に入る。何度観ても美人の集まりだよなぁ〜と思いながら、髪の毛を見せてどう？と聞いてみる。



ﾅｰｽ「あら、いいんじゃない？長いのも良かったけど、短いのも似合うわね」

ﾅｰｽ「横の髪だけ長くて、後ろが短い…へぇ、最近はそんな髪型もあるのね」

ﾅｰｽ「イメチェン？いいじゃない、素敵よ」

『…………やっぱ、ナースさん。いや、ナース様なんだよなぁ』



　状況が理解しきれないナース様達に事の顛末をこと細かく話た。イゾウたちが話を聞いてくれないことも全部。話せば、ナース様たちはなんとなく納得した様な相槌をして私の頭を撫でた。
　関係ないけど、この船の人たち私の頭よく撫でるんだよね。子供扱いなのか、頭がちょうどいいところにあるのか…どっちにしても不服なんだけど。



ﾅｰｽ「昔ね、今は居ないんだけど新人のナースちゃんが居たのよ。その子が運悪く巻き込まれて髪の毛を切られちゃったの。それで、その子は綺麗なロングでね自慢でもあったのよ。だから、切られて泣いちゃって…それでロングの髪の毛の女の子は切られたら泣いちゃうって思ってるんじゃないかしら」

『あーね』

ﾅｰｽ「Aちゃんは、髪の毛切られてどう思った？」

『……やっぱ掴まれる可能性あるから邪魔だなってのと、この髪型してみたかったから丁度いいやって』

ﾅｰｽ「ふふっ、私Aちゃんのそういうカッコイイところ大好き」

『あざっす』



　男の人ってそういう所あるわよね〜なんて、本当に女子会になりつつある空気にのまれて目の前に置かれたお菓子を口に放り込む。めっちゃ美味い、どこのお店のお菓子だろうか。



ﾅｰｽ「Aちゃん、オヤジさんに見せて来たら？」

『あ、見せてないや。行ってくる〜！』

ﾅｰｽ「お菓子はちゃんと残しとくからね」

『うん！』



　オヤジなんて言うかなぁ〜なんて期待しながら、廊下を歩く。廊下でもすれ違う人達に二度見されることはあるが、髪の毛切った！って話せばいいじゃねぇかとか肯定の声が聞こえる。そうだよ、これだよ。こうやって褒めて欲しかったんだけどなぁ、マルコたち女心は分かってても私について分かってねぇなー。
　この広い船の中を長らく歩けば、いつの間にかオヤジの部屋に着いた。長かったな〜。

.→←【OP】敵に遭遇して髪の毛を犠牲にしてきた。

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