【ONEPIECE】仮初の海を今日も漂う。 (ページ13)

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拾弐話ページ13

｢気を取り直してここで一発｢グロッキーリング｣ルール説明をするよッ！！
フィールドがあってゴールが二つ!!球をリングにぶち込めば勝ち!!ただし球(・)は｢人間｣だァ〜〜!!｣

コンダバダバダバ♪とセンス皆無な音楽と共に｢グロッキーモンスターズ｣が入場してきた。

｢先頭には "四足ダッシュの奇人、ハンバーグ"!!

続いて人呼んで "タックルマシーン、ピクルス"!!

最後方には魚人と巨人のハーフ、"魚巨人のビックバン"!!
まさにモンスターの行進だァ〜〜〜!!!!｣

最も巨体のビックバンの頭上にはサンジと同じ｢球印｣の帽子。勝利を確信した様子のフォクシーは不敵に笑っている。

｢フェッフェッ勝ってみろ〜い!!!!｣

｢我らの誇るグロッキーリング最強軍団に対するは、
お邪魔軍団を蹴散らした"暴力コックサンジ"!!
そして6000万の賞金首、"海賊狩りのゾロ"!!
そしてそしてェ!!
オヤビンの心をへし折った謎の美女、"飛び入り参加のA"〜〜〜!!!!｣

｢不足は？｣

｢ねェな｣

『右に同じく』

コイントスによりフィールドが決まる。会場がにわかに沸き立ち始め熱狂が高まっていく。

｢魅せてくれ〜!!｣

｢ツノ頭の姉ちゃんは傷つけんなよーーーー!!｣

｢あ。おいお前ら、武器は反則だぞ！刀外せ!!｣

｢ん、ああ。別にどっちでも構わねェが｣

『そうなの、置いて来なければ』

そう、これはあくまでも｢球技｣であり武器を持っていては試合にならないと言う。

｢さァ〜〜!!時間は無制限、一本勝負ゥ!!激突寸前｢グロッキーリング｣、いま笛が鳴るよォ〜!!!!｣

━━━━━━ピィィィイイイ!!!!

試合開始の笛と共に割れんばかりの声援が轟く。

｢あのデカいのを向こうのリングにぶち込めばおれたちの勝ち…コックの頭をこっちのリングにぶち込まれれば負けか。｣

｢ハナから狙いは｢球｣だけだっ!!テメェぶち込めば勝ちだろ!?｣

開始直後に駆け出したサンジの後ろ姿と、観客席の厭な視線。妙な胸騒ぎを覚えてAは叫んだ。

『待て、勝手に突っ込むな!!』

早々にタックルを仕掛けてきたハンバーグを軽く飛び越え、駆け出したボールマンのサンジは相手の球であるビックバンに狙いを定めていた。

｢首肉(コリエ)…ん！？うぉぉぉぉ！？｣

突き出したビックバンの腕で滑るサンジ。それもそのはず、彼はドジョウの血を引く魚巨人で、ヌルヌルした皮膚を持つという。