私はきっとヒロインではない

過ぎゆく ページ14

この日私はいつものように花をウィンリィに預けに来ていた











ウ「あ！A！」











『ウィンリィ…！今回もお願いしても大丈夫？』











ウ「うん…っ！ねぇ！一回でいいから直接渡してみない？そのほうがエドも喜ぶよ」










ウィンリィの提案は嬉しいものだった










けれど今更私が直接会ったところで何か変わるのだろうか










また彼に拒絶されてしまうのではないだろうか
















そう思うと足がすくむ
















『…せっかくの申し出だけど』
















エ「やっぱりあの花、お前だったのか」














『…なんでここに』
















声のする方を向けばそこには壁を背にして立っているエドがこちらをじっと見ていた













『どういうこと…ウィンリィ』
















このことは絶対に秘密にしていてほしいと頼んだはずだ







　







ウ「私は何もいってないわよ！私だってなんでここにエドがいるのか…」








　









エ「一週間に1回の頻度で朝何処かに行くのを見かけてたからな 気になって
着けてきたんだよ」



















やめてそんな目で私を見ないで



















エ「なんで直接オレに渡さない」



















それは会いたくないから



















エ「オレが…オレがお前に酷いことを言ったからか」



















違う私が勝手に傷つくのが嫌なだけ



















エ「お前は…」



















嫌だ

















聞きたくない



















エ「…オレが嫌いなのか」



















どこか怒っていて、泣きそうな複雑な表情



















私はエドにこんな顔をさせたかったわけじゃないのに


　
















また笑って欲しかっただけなのに



















ウ「A!!」

















後ろでウィンリィの声が聞こえたが足を止める事が出来ずまた逃げてしまった



















『もう花渡しにいけないや』



















また選択を間違えちゃった



















そこからの記憶はない


















＿本当に馬鹿

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