59（You） ページ12
気が付いたら、私は縄で両手の自由を奪われていた。
隣を見ると、意識を失ってボロボロになっているジョシュアと、顔をうずめて体育座りをしているナユンちゃんが。
「…ナユンちゃん！？」
ナユンちゃんは私の声に気付いて、こちらに駆け寄って来た。
「Aちゃん…！私達、どうなっちゃうのかな…！？」
「この状況は絶望的って事しか言えない…！でも、どうしてナユンちゃんがここに…？」
ナユンちゃんは少し下を向いて、申し訳なさそうな顔をした。
「Aちゃんを探してここに来たんだ。そしたら、サラン先生が居て…長袖だったから不思議になって捲ってみたの。そしたら、薔薇のタトゥーがあったの。」
「…え…！？」
嘘だ。信じられない。だって、サラン先生はローザの被害者だったじゃないか。じゃあ、私が今までして来た事は…
「Aちゃん…！？」
ナユンちゃんの声なんか、もう私には聞こえなかった。
私はただ、自分に絶望することしかできなかったのだった。
お父さんが捕まって、全て終わったと思って油断していたらジョシュアが捕まって、その上ずっと協力してくれたナユンちゃんまで巻き込む羽目になってしまったのだ。
私があの時、一人で突っ走らなかったら未来は変わっていたかもしれない。
お父さんは、本当はサラン先生に陥れられたのかもしれない。
そう思い始めたら止まらなかった。
うまく呼吸ができない。頭がパニックになってだんだん視界が眩んでくる。
私は遂に、意識を手放してしまった。
最後に見えたのは、泣きそうになるナユンちゃん。
そして、最後に聞こえたのは、
「A！！ジョシュア！！ナユンさん！！居たら返事してくれ！！」
SEVENTEENの皆んなの声だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まちはぐ(プロフ) - もちさん» ミカンちゃんから聞きましたよ〜！！読んでくれて本当にありがとうございます！！これからも頑張ります！！ (2019年8月22日 22時) (
レス) id: 362e6a4942 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 路地裏の狼おもしろかったです！！！ ハッピーエンディングでとても嬉しかったです>< 次の作品でもがんばってください！ (2019年8月22日 20時) (レス) id: 6d4e2e3e46 (このIDを非表示/違反報告)
まちはぐ(プロフ) - ミカンさん» 初めての作品が終わっちゃうって私でもちょっと寂しかったなぁ…。でも新しい作品もどんどん書いていくので期待しててください！！ (2019年8月22日 10時) (レス) id: 362e6a4942 (このIDを非表示/違反報告)
ミカン - いや〜！！オンニ〜終わってしまうの！見るのが楽しみだったのに！今までお疲れ様でした！！次の小説楽しみにしてます！！、、ん、オンニまって、次って新しい小説かくんですか？ (2019年8月22日 6時) (レス) id: 6d4e2e3e46 (このIDを非表示/違反報告)
まちはぐ(プロフ) - ミカンさん» ミカンさんこんにちは〜！ジョシュアペンへといざなうまちはぐです( *｀ω´)後の話の流れを早くまとめられるよう頑張りますね！！ (2019年8月19日 17時) (レス) id: 362e6a4942 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まちはぐ | 作成日時：2019年7月20日 22時
