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隣の男、チャニョル。
社内で人気No.1の彼は、実を言うと大学の同期だ。
当然学生の頃から絶大な人気を誇っていた。
‥らしい。
らしい、というのは、
特に彼の所属する現代ビジネス学部、通称現ビジは大学の中でも華やかな集団で。
寮で同室にでもならない限り、私たち文学部歴史文化財学科とは関わりがないからだ。
そんな彼と初めて言葉を交わしたのは４回生の頃だったか。
空き教室で大エジプト展に行ってきた報告書をまとめていた所に彼が休みに来たのだ。
「ここ、次の授業で使いますか？」
「いいえ、」
「じゃ友達が終わるまで居ていい？」
「どうぞ。」
以上。
その後彼はチャイムが鳴るまで爆睡していた。
モテる人は忙しいんだなぁ。
寝る間も惜しんで人付き合いとか、自分には無理だと思ったっけ。
まさか就職して同じ会社になるとは思わなかった。
最後に内定をもらった自分は同期と一緒に研修することはなく、一人別メニューだった。
だから、内定者食事会に彼が居てひどく驚いたのを覚えている。
ただ向こうは私のことなど欠片も覚えていないだろう。
初対面で通すことを決めた。
ところが、
「Aさん、だっけ？」
「はい、」
「同じ大学だったよね。確か歴史…」
「歴史文化財学科？」
「そう、それ！遺跡発掘するやつ！
いやぁ同じ大学の人が居て良かった！よろしく！」
向こうは同じ大学の人が居ると聞いていたらしい。
そう言って握手を求めてきた。
私の手などすっぽり隠れてしまう大きな手。
無表情を貫いたつもりだけど、顔は熱かった気がする。
それから、配属先は違えど、会えば挨拶くらいは交わすようになったのだ。
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ageha(プロフ) - あやテテさん» 初めまして！コメントありがとうございます!!主人公を気に入っていただけてとても嬉しいです。本当にありがとうございました!! (2021年7月28日 22時) (
レス) id: 77f3be5fed (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - とても面白かったです！チャニョルさんカッコ良いです…！主人公さんのキャラもとても好きです！素敵なお話をありがとうございました！ (2021年7月27日 9時) (レス) id: 04319824fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ageha | 作成日時：2019年11月7日 9時
