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♭♭♭
半休だったヌナとジムデートに行った帰り。
でんとした桜の古木が続く並木道を並んで歩く。
いつの間にか花は開き、新緑が芽吹いてきていた。
「あー、ヌナ？旅行の話なんだけど‥
夏期休暇どうなりそう？」
「旅行？もちろん行く！
来月になったら日程の詳細が確定するから。
もうちょっと待ってて！」
どうやら彼女はおれに合わせて有給をもぎ取ってくる！と意気込んでいるらしい。
なんて愛らしい！
同じ会社だけど部署が違うおれたち。
事務はカレンダー通りの休日だけれど、他部署は会社規定による。
部長とやり合うヌナの姿が浮かんで、心の中でファイテン!!とエールを送った。
角を曲がれば、もうすぐおれの住むアパートが見えてくる。
私道に入るため車通りもほとんどない。
昼間だけど、手を繋いでみてもいいかな？
触れそうで触れない指先を伸ばすと、ヌナが閃いたように振り返った。
「でもその前に一緒に行きたいところがあるんだけど、いいかな？」
「ん？うん、もちろん！いいよ!!」
指を引っ込めて彼女を見つめる。
不安げだった瞳がキラキラして、Aさんは小さくガッツポーズした。
(‥かわいいんですけど!!)
「やった!!
来月二週目って連休だよね？」
「うん、」
親指と人差し指で目頭を押さえながら天を仰ぐ。
春のせいだろうか、最近やけにAさんが眩しく見える。
「‥もう先約はありますか？」
「ない！ありません！
‥もしかして、お泊りデートですか？」
恐る恐る聞いてくる彼女にブンブン！と効果音が付きそうなほど首を横に振り、もう一度瞳を覗きこめば、今度はシュッと頬に朱が差した。
「‥実はもう予約を取りました。」
「‥マジで？」
「マジで。ごめん。」
「いや、めっちゃ嬉しい。楽しみ！」
彼女の手をしっかり握る。
良かったと目を伏せてはにかんだAさんが愛しくて、指を絡めて甲に口づけした。
「早く帰ろ！」
「うん‥」
照れた彼女は俯いたままだったけど、手はギュッと握り返された。
この人のためなら。
明日の仕事もがんばれる。
え、帰ってから何したの？って？
んー？内緒！
♭♭♭
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ageha(プロフ) - てみさん» てみさん、こんばんは！コメントありがとうございます!!いつかヒロインにその台詞を言わせたくて‥相手はこのべっちゃんだな！と決めました。反応いただけて嬉しいです^^ 50話では足りない気もしますが365の皆さんが今後も幸せであることに間違いないでしょう！ (2020年10月21日 19時) (
レス) id: 77f3be5fed (このIDを非表示/違反報告)
てみ(プロフ) - agehaさん こんばんは！更新ありがとうございます！しうちゃん，べっちゃん編2作品読ませて頂きましたが，べっちゃん編のヒロインちゃんのプロポーズが男らしかった(笑)また最初から読み返してきます＾＾ (2020年10月20日 18時) (レス) id: 489d1a8928 (このIDを非表示/違反報告)
ageha(プロフ) - てみさん、こちらこそいつもありがとうございます!!喜んでいただけて良かったです。続きもがんばりますね！お楽しみに♪ (2020年5月4日 20時) (レス) id: 77f3be5fed (このIDを非表示/違反報告)
てみ(プロフ) - agehaさん。こんにちは！しうちゃん，べっちゃん編更新ありがとうございます！とっても嬉しいです。いつもありがとうございます！ (2020年5月3日 18時) (レス) id: 489d1a8928 (このIDを非表示/違反報告)
ageha(プロフ) - てみさん» てみさん！いつもありがとうございます!!皆さんがここで少しでも楽しい気分になれたら嬉しいです。外に行けなくてもそんな気分が味わえるよう模索中です。続き、もう少しだけお待ちくださいね！てみさんもご自愛くださいませ。 (2020年4月2日 22時) (レス) id: 77f3be5fed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ageha | 作成日時：2019年6月27日 2時
