夢の中に現れた王子様 ページ17
「A酔ってるでしょ、コートどこ？」
「んー、あっち！」
今度は記憶より逞しくなっているみんそくの二の腕にすりすり。
「もー。取ってくるから待ってて」
「はーい」
やんわりと手を外されてぶうたれれば、頭をポンポンされた。
やだ、照れる。
大人しく返事をして、撫でられたところをなぞってみた。
「はい、着て。」
「はーい」
すぐに戻ってきたみんそくが背中に回って、右腕、左腕の順番にコート着せてくれた。
「ほら、行くよ。」
「はーい」
右手を繋がれてあっ！と気づく。
「みんそがー！かばんは？」
「もう持った。じゃ、皆さんに挨拶して。」
「はい！」
くるりと体を反転させられる。
待って、酔いが回る！
でも、みんそくがいるから大丈夫か。
勢いよく頭を下げた。
「お疲れ様でした！お先に失礼します！」
やば、たおれる！
「おい、しっかりしろって！」
「おお、ありがとー！」
みんそくが抱き寄せてくれた。
「すみません。じゃ連れて帰ります。
A行くぞ」
「はーい」
ふらつく足で居酒屋を後にする。
喧騒から少し離れたところでみんそくが振り向いた。
「大丈夫？」
「だいじょばない。もうあるけない！」
「…はぁ、乗って！」
うそ、いいの？
今日は遠慮しないでみんそくの言葉に甘えた。
前よりガッチリして固い背中。
ひどく安心する。
「…ねぇ、みんそが。
お隣に住んでるのに何で今まで会えなかったの？」
「さあな。仕事してればそんなもんだろ。
何、寂しかった？」
「‥うん、さみしい。」
幼い頃、同じ社宅で暮らしていた私たち。
高校生になるとき、みんそく家は社宅を出て引っ越してしまった。
毎日のように会っていたみんそくが居なくなってとても寂しかった。
私が就職して親から家を譲り受けた二年後、今度は隣の空き家に越してきたみんそく。
けれど、今日までの四年間、みんそくに会うことはなかった。
目から水が出た。
ダメだと思うのにみんそくのシャツをぬらしていく涙。
「…ごめん。」
「やだ」
肩がぬれて気づいたのか、みんそくが謝る。
「…A、」
「……一人にしないで」
「ごめんって。
でも、いいの？彼氏できたんでしょ？」
駐車場に着いてみんそくの背中から降りる。
俯いた私の両手を取って、真正面からみんそくが見つめてきた。
「ジョンイナのこと？」
「そ、さっき会った。俺のこと誰かと勘違いしてたけど。」
「ジョンイナは優しいよ。
でも、カイ様だから本物の彼氏にはなれない…」
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ageha(プロフ) - もっちさん» ちなみに、今ミンソギヒョンが一番の推しメンです！ (2015年12月19日 0時) (
レス) id: 637dbcfcc6 (このIDを非表示/違反報告)
ageha(プロフ) - もっちさん» ありがとうございます！本当に勢いだけで始めたので、楽しんでもらえて嬉しいです。カイくんファイティン!!そして、今から次の方を投下しまーす！ネタ切れしたら萌えをください！ (2015年12月19日 0時) (レス) id: 637dbcfcc6 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - どうしよう！酔ったべくちゃんにもヤバ〜イ と思ったし、ドさんもやりおるな！って感心してたけど……しうちゃんがたまらなくステキング↑( *´艸｀)カイくん、頑張らないとしうちゃんがガンガン来ちゃうなぁ(笑) (2015年12月18日 6時) (レス) id: bd62209fae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ageha | 作成日時：2015年12月15日 6時
