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♪。.:＊・゜
「で？実際のところ、どうなんですか？」
「何が？」
「俺にとぼけても無駄です。」
ジョンイナはうまくかわせたみたいだけど、セフナは気づいたっぽいですよ。
と、そこまで言えば、マジか‥と両手で顔を覆ったウミニヒョン。
「セフニが遭遇したときはさ、
ヌナに色々あって話を聞いてただけなんだ。」
「そうでしたか。
‥それで、今はどうなんですか？」
「つっこむねぇ‥」
「まぁ、うちの可愛い弟が
“ヒョンがとられる！”って泣くんで。」
「あぁ‥すまん。」
一応弟のために言っておくけど、
別にあいつのウミニヒョンに対する気持ちは恋ではない。
ちょっと重いくらいの家族愛だ。
女系一家のジョンイナはウミニヒョンを本当の兄貴のように慕っている。
「まぁウミニヒョンが何もないって言うなら
事実そうだと思うけど。
‥人の気持ちは変わるでしょ？」
「‥そうだな。」
「その人のこと、好きなの？」
「分かんないな！」
キッパリ告げるヒョンにこれ以上の詮索は無用だと判断する。
「仮にもしそうだとしても、
お前たちには言わないよ。」
高校生じゃないんだから、って確かにその通りだ。
うん、素直に頷くと、ヒョンはやさしく笑った。
「その時が来たらまず本人に言うわ。
‥フラれたら慰めて。」
「ふは、分かりました！任せて！
チャニョルが張り切るから。」
「そこはおまえじゃないのかよ〜」
「俺は料理担当ですから。
とびっきり美味しいご飯を作ってあげます。」
カウンター越しに喋っていると、カラカラッと引き戸の開く音がした。
スマホを見れば午前９時。
どうやら一時間近く居たらしい。
自分と同じように
ゆったりした日曜日の朝を求めるお客で
あっという間に５卓のテーブルは満席になる。
「ヒョン、ご馳走さまでした。」
「はい、450円です。ん、丁度ね。
ありがとうございました！」
深々とお辞儀をするヒョンに自分も深々と頭を下げて店を出た。
店の前を歩けば、ガラス越しにテキパキと俺が食べた皿を片付けオーダーを取りに行くヒョン。
５台のガラスドリッパーをフル回転させてから
奥からティープレスを持ってきた。
メニューにはコーヒーしかないのに紅茶の道具がある。
それはきっとその人のためなんだろう。
「結婚式には呼んでくださいね」
‥早くヌナに会いたいな。
そろそろ起きる頃だろう。
きっとどこに行ったか知ったら、ずるい！と可愛く拗ねるから、
「次は二人で行こう。」
♪。.:＊・゜
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作者名：ageha | 作成日時：2019年1月13日 1時
