#SEHUN ページ2
♪。.:＊・゜
「そのまま昼休憩取ってきていいよ」
ヨリヒョンの言葉に甘えてサロンの買い出しに出た。
目的地は駅前通りの【The Eve】というコスメ専門店。
出窓から見えるストレリチアの花が目印だ。
(まずヒョンと僕の化粧品買って、それから…)
頭の中で買い物リストを確認し、ササッとお目当てのものだけゲットする。
「ありがとうございました！」
店員さんの声を背に裏通りをぬけたときだった。
「行ってきます！」
女の人の声。次いで、
「行ってらっしゃい。気をつけて。」
ウミニヒョンの声。
(え？“ウミニヒョン”の声？？)
颯爽と歩いていった女の人の背中を見えなくなるまで見送るウミニヒョン。
彼女が角を曲がってすぐさまヒョンいた家の裏口らしき所まで走った。
「ウミニヒョン！今の誰ですか！？」
間一髪でドアノブに手をかければ、目を真ん丸にして驚くウミニヒョンと目が合った。
買い出しに行くついでに昼休憩を取りに行く途中だったと話すと「うちでメシ食ってけ」と言われ、お宅にお邪魔することに。
カウンターに座れば、ウミニヒョンがはーっと大きな溜め息を吐いてから口を割った。
「彼女はカフェの大家さんだよ」
それで？と視線だけで続きを促す。
「んで、住む所も間借りしてる。」
ほーぉ？
「同棲ってこと？」
「いや、ルームシェアってやつ？」
何でも大家さんは塾講師らしく、午後に出勤して深夜に帰る生活だという。
「俺は朝からカフェに行ってるし、家では殆ど会わない。
お互い寝に帰ってるだけだな。」
「ふーん…」
やたら言葉数の多いウミニヒョン。
何だか意外だ。
ウミニヒョンといったらきれい好きで、神経質なところもある。
僕ら以外の他人と一緒に生活しているなんて…。
「セフナ、時間は大丈夫か？」
買い出ししてきたんだろ、と時計を指差されて慌ててチキンライスをかきこんだ。
「はい、カモミールティー。ラテver.」
「え、何それ！？」
「口止め料な？」
ニヤリと笑ったウミニヒョンに唇を尖らせながらも좋아요と返事した。
‥でもねぇ、ヒョン。
この二人、くっつくと思うよ。
二人の雰囲気を思い出すと、そんな気がする。
まぁ誰にも言わずにおくけれど！
ご馳走さまでした！と告げてカフェを出れば、タイミングよくスマホが鳴り出す。
(ヒョンだ！)
「여보세요？‥네.ok!ok!」
さぁ、仕事に戻ろう！
♪。.:＊・゜
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作者名：ageha | 作成日時：2019年1月13日 1時
