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シフトの都合がつきやすいからと始めたバイトだった。
でも、あの日を境にちゃんと出来るようにならなきゃ、という使命感が沸いてきて。
気づいたらバイトの中で一番の古株になっていた。
今では出来ないコースなど一つもない。
それでも、彼女が再び訪れることはなかった。
あれから半年。
久しぶりにお会いしたAさんは記憶より痩せて、もっと綺麗になっていた。
目があったとき、気まずそうな顔をしたから、きっと俺を覚えているんだと思う。
自ずと笑みが浮かんで、以前よりスムーズに応対できた。
やっぱりオーダーはオイルリンパ。
「男性スタッフしか居りませんが、よろしいですか？」
「じゃぁお願いします。
そういうの気にしないんで。」
…おとこにさわらせるんだ、そのあしを。
ムカッとした気持ちは一旦スルーして施術を始めた。
「はぁ、きもちー。」
呟かれた言葉に口角が上がった。
サービスドリンクは暖かいものが良いと柚子茶をご所望されて、
美味しくなるように願いながら淹れる。
香りに顔を綻ばせるから、僕まで嬉しくなった。
近くに居たら落ち着かないかと洗濯機を回しに行く。
戻ってきたら壁に貼られた目標掲示を眺めているAさん。
「…ド・ギョンスさんか。」
自分の名が読み上げられて、思わず声をかけた。
「今日は花火大会らしいですよ。」
貴女が振り返る。
初めてちゃんと目が合ったような気がした。
とくん、自分の鼓動が大きく聞こえる。
「…このあとは何かご予定があるんですか？」
僕の口は勝手に発言していた。
心臓はバクバクしている。
綺麗な人だし、今日はお祭りだし。
ダメ元だった。
けれど、返ってきたのは予想外の答えで。
気が大きくなった僕は大胆にも貴女の手を掴んでいた。
「…良かったら一緒に見に行きませんか？」
「え？」
「あの、花火大会…」
「‥あぁ、別にいいですよ？」
その“いい”は“結構です”という意味なのは分かっている。
でも、ここで引いたら終わりだ。
「じゃぁ…19時に駅で待っています。」
絶対に来てください。」
「あ、はい。」
「何なら浴衣でもいいですよ。」
戸惑う貴女の手を強く握った。
一応、大学ではモテる方なんだ。
逃がさないとじっと見つめる。
女子がこの目に弱いのは分かっているから。
「‥あ、はい。」
「約束しましたからね。
来なかったら迎えに行きます。」
やった！
小さくガッツポーズして念押し。
貴女に近づけるなら職権濫用も厭わない(笑)
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ageha(プロフ) - Yellow8938さん» レスが大分遅くなりましたが、本当にありがとうございました。とても救われました。それなのに長い間お礼も言えずすみません‥！また細々と再開しましたので、お付き合いくださると嬉しいです(^^) (2018年4月17日 0時) (
レス) id: 77f3be5fed (このIDを非表示/違反報告)
Yellow8938(プロフ) - あげはさんおはようございます色々と考えながらお話を書いてる事に尊敬します大好きな作者様なので更新なんて気にしないでお体を大切にしてください今日1日体調崩さないように頑張ってください (2017年11月11日 7時) (レス) id: 750a0b77cf (このIDを非表示/違反報告)
結慈(プロフ) - agehaさん» レスありがとうございます！これからも応援してます〜！ (2017年6月24日 23時) (レス) id: 9666c43da2 (このIDを非表示/違反報告)
ageha(プロフ) - 結慈さん» ありがとうございます！バイクに乗るギョンスさんが書きたくて始めました。今後も楽しんでいただけると嬉しいです(*^^*) (2017年6月24日 23時) (レス) id: 637dbcfcc6 (このIDを非表示/違反報告)
結慈(プロフ) - うわぁ〜ん( ノД`)この家に住みたいよ〜(。´Д⊂)ドギョンス最高！！ヌナで良かった！ (2017年6月24日 22時) (レス) id: 9666c43da2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ageha | 作成日時：2017年6月23日 21時
